問診を始める

排卵後にアフターピルを服用しても意味ないと言われる理由│排卵後に服用した時の避妊率・効果を解説

記事,ピル

「排卵後にアフターピルを飲んでも意味がないのでは」「排卵日を過ぎていたらどうしよう」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか

結論から言うと、排卵後のアフターピル服用は効果が著しく低下しますが、全く意味がないわけではありません

アフターピルは主に排卵を抑制することで避妊効果を発揮するため、すでに排卵が終わっている場合は効果が限定的になります

しかし自分が排卵前なのか排卵後なのかを正確に把握することは難しく、迷っている間にも時間は過ぎていきます

また排卵抑制以外の作用や、お薬の種類によっては排卵直前でも効果が期待できる場合があります

本記事では排卵後にアフターピルを服用した場合の避妊率、意味がないと言われる理由、それでも服用すべき理由について詳しく解説していきます

排卵後のアフターピルは意味がないって本当?

「排卵後のアフターピルは意味がない」という話を聞いたことがある方もいるでしょう

この情報は完全に正しいわけではなく、状況によって異なります

アフターピルの主な作用は排卵を遅らせたり抑制したりすることですが、それ以外の作用もあるとされています

排卵後の服用では効果が大幅に低下することは事実ですが、服用する価値がないわけではありません

ここでは排卵後に服用した場合の効果について詳しく解説していきます

効果は著しく下がるが、部分的な避妊効果はある

排卵後にアフターピルを服用した場合、避妊効果は著しく低下しますが、部分的な効果は期待できる可能性があります

アフターピルには子宮内膜の状態を変化させて受精卵が着床しにくくする作用もあるとされているためです

排卵が終わっていても、受精卵が子宮に到達して着床するまでには数日かかります

この間にアフターピルを服用することで、着床を妨げる効果が働く可能性があるのです

ただしこの着床阻害効果については科学的な議論があり、効果の程度は明確にはわかっていません

排卵後の服用では排卵抑制効果は期待できないため、排卵前に服用した場合と比べると避妊効果は大幅に低くなります

それでも何もしないよりは服用したほうが妊娠のリスクを下げられる可能性があるでしょう

「排卵日を過ぎたかも」と思ってもアフターピルを飲んだ方がいい理由

「排卵日を過ぎてしまったかもしれない」と思っても、アフターピルの服用を諦める必要はありません

いくつかの理由から、迷っているよりは服用したほうがよいケースが多いです。

ここでは排卵日を過ぎたと思っても服用すべき理由について解説していきます

排卵日を過ぎたかは確実に判断できないため

自分が排卵前なのか排卵後なのかを正確に判断することは非常に難しいです。

排卵日は月経周期や体調、ストレスなどによって変動することがあり、予測通りに排卵が起こるとは限りません

基礎体温を測っていても、排卵日を正確に特定することは困難です。

排卵検査薬を使用してもLHサージのタイミングはわかりますが、実際の排卵時刻までは特定できません

「排卵日を過ぎたかも」と思っていても、実際にはまだ排卵前である可能性もあるのです

排卵前であればアフターピルは高い効果を発揮するため、迷っているよりは服用したほうがよいでしょう。

自己判断で「もう手遅れだ」と決めつけず、まずは医師に相談することをおすすめします

排卵抑制効果がまだ期待できるかもしれないため

排卵は瞬間的に起こるものではなく、LHサージから実際の排卵まで24〜36時間程度かかるとされています

LHサージが始まっていても、まだ卵子が放出されていない段階であれば排卵抑制効果が期待できる可能性があります

特にエラ(ウリプリスタル)はLHサージ期でも約78%の排卵抑制効果があるとされています

レボノルゲストレルはLHサージ期には約14%程度しか効果がありませんが、エラであればこの時期でも一定の効果が期待できるのです

「排卵直前かもしれない」という状況であれば、エラを選択することで避妊成功の可能性を高められるかもしれません

時間が経つほど排卵が進んでしまうため、迷っている時間があれば早めに服用することが大切です。

アフターピルは排卵抑制以外に着床そのものを妨げる効果もあるため

アフターピルには排卵抑制以外にも、子宮内膜に作用して着床を妨げる効果があるとされています

受精卵が子宮に到達して着床するまでには、受精から約6〜7日かかるとされています

この間にアフターピルを服用することで、子宮内膜の状態を変化させて着床しにくくする可能性があるのです

ただしこの着床阻害効果については科学的な議論があり、どの程度の効果があるかは明確にはわかっていません

排卵後の服用では排卵抑制効果は期待できませんが、着床阻害効果が働く可能性はゼロではないでしょう

「可能性がゼロではない」のであれば、服用する価値はあると考えられます

何もしないよりは行動を起こしたほうが、後悔せずに済むことが多いです。

アフターピルの種類によっては排卵直前にも効果が期待できるため

アフターピルの種類によっては、排卵直前のタイミングでも効果が期待できる場合があります

エラ(ウリプリスタル)はLHサージを抑制する作用が強く、排卵直前でも約78%の効果があるとされています

一方レボノルゲストレル(ノルレボ)はLHサージ期には約14%程度しか効果がありません

排卵が近いと思われる場合や、時間的に余裕がない場合はエラを選択することをおすすめします

エラは120時間以内まで有効であり、時間経過による効果の低下も少ないのが特徴です。

オンライン診療では72時間用と120時間用の両方を取り扱っているクリニックが多いため、状況に応じて適切なお薬を選べます

アフターピルの避妊の仕組みをおさらい

アフターピルがどのように避妊効果を発揮するのか、仕組みを理解しておくことで排卵との関係がわかりやすくなります

アフターピルの主な作用は以下の3つです

【アフターピルの作用】

①排卵の抑制・遅延

アフターピルに含まれるホルモン成分が脳に作用し、排卵を遅らせたり抑制したりします

排卵が起こらなければ精子と卵子が出会うことがないため、受精は成立しません

これがアフターピルの最も重要な作用であり、効果の大部分を占めています

②子宮頸管粘液の変化

子宮頸管粘液を変化させて、精子が子宮内に侵入しにくくする作用があるとされています

③子宮内膜への作用

子宮内膜の状態を変化させて、受精卵が着床しにくくする作用があるとされています

ただしこの作用については科学的な議論があります

アフターピルの効果の大部分は排卵抑制によるものであり、すでに排卵が終わっている場合は効果が大幅に低下します

そのため排卵前に服用することが最も効果的であり、服用が早ければ早いほど避妊成功率が高まるのです

排卵日のチェック方法

排卵日を把握しておくことで、アフターピルの効果が期待できるかどうかの目安になります

ただしどの方法も100%正確に排卵日を特定できるわけではないことを理解しておきましょう

【排卵日のチェック方法】

①生理周期から計算する方法

一般的に排卵日は次の生理予定日の約14日前とされています

生理周期が28日の場合、生理開始から約14日目が排卵日の目安です。

ただし生理周期には個人差があり、ストレスや体調によって変動することもあります

②基礎体温を測る方法

基礎体温を毎朝測定していると、排卵後に体温が上昇する傾向がわかります

低温期から高温期に移行するタイミングが排卵日付近とされています

ただし体温上昇は排卵後に起こるため、事前に排卵日を予測することは難しいです。

③排卵検査薬を使用する方法

排卵検査薬は尿中のLH(黄体形成ホルモン)を検出し、排卵の約24〜36時間前に陽性反応を示します

比較的精度が高い方法ですが、正確な排卵時刻までは特定できません

④おりものの変化を観察する方法

排卵期にはおりものが透明で伸びやすい卵白状になることが多いです。

この変化を観察することで排卵期の目安がわかりますが、個人差があります

いずれの方法も参考程度であり、排卵日を正確に特定することは困難です。

アフターピルを飲んでも意味がないケース3つ

アフターピルを服用しても避妊効果が得られないケースがあります

以下のケースに該当する場合は注意が必要です。

服用が遅くすでに妊娠(着床)してしまっていた

性行為から時間が経ちすぎて、すでに受精卵が着床してしまっていた場合はアフターピルの効果は得られません

アフターピルは妊娠を中断させる効果はなく、着床後の妊娠には影響を与えません

受精から着床までは約6〜7日かかるとされていますが、これより早く着床が完了してしまう可能性もあります

72時間用のアフターピルは72時間を過ぎると効果が急激に低下し、120時間用のエラでも120時間を超えると効果は期待できません

また服用が遅れるほど排卵が起こってしまう可能性が高まり、避妊効果は低下していきます

できるだけ早く服用することが重要であり、迷っている時間がもったいないことを理解しておきましょう

服用後2時間以内に嘔吐してしまった

服用後2時間以内に嘔吐してしまった場合、お薬が十分に吸収されていない可能性があります

アフターピルは服用後約2時間で腸から吸収されて血中濃度がピークに達するとされています

この時間内に吐いてしまうとお薬の成分が体外に排出されてしまい、避妊効果が得られません

アフターピルの副作用として吐き気が出ることがあり、我慢できずに吐いてしまう方もいます

2時間以内に嘔吐した場合は追加服用が必要になることがあるため、処方を受けたクリニックに連絡して対応を確認してください

吐き気が心配な場合は事前に吐き気止めを処方してもらうことで防げる場合があります

服用後に避妊なしの性行為をしてしまった

アフターピル服用後に避妊なしの性行為をしてしまった場合、その性行為による妊娠は防げません

アフターピルの効果は服用前に行った性行為に対してのみ発揮され、服用後の性行為には効果がないためです

「アフターピルを飲んだから大丈夫」と思って無防備に性行為をするのは危険です。

服用後は排卵のタイミングが予測しにくくなっており、遅らせた排卵期と重なってしまう可能性があります

次の生理が来て避妊に成功したと確認できるまでは、性行為を控えるか必ず避妊具を使用してください

服用後無事避妊できたか確認する方法

アフターピルを服用した後、避妊が成功したかどうかを確認する方法はいくつかあります

【避妊成功の確認方法】

①消退出血や生理の有無を確認する

服用後3週間以内に消退出血や通常の生理が来れば、避妊が成功した可能性が高いと考えられます

消退出血は服用後数日〜3週間程度で見られることが多いです。

消退出血がなくても予定通りに生理が来れば避妊は成功していると判断できるでしょう。

②妊娠検査薬を使用する

より確実に確認したい場合は、性行為から3週間以上経過した後に妊娠検査薬を使用することをおすすめします

3週間以上経過していれば妊娠検査薬で正確な結果が出やすいとされています

③産婦人科で検査を受ける

不安が残る場合は産婦人科で検査を受けることもできます

尿検査や血液検査、超音波検査などでより正確に妊娠の有無を確認できます

3週間以上経っても出血がない場合は、まず妊娠検査薬で確認し、陽性が出た場合は早めに産婦人科を受診してください

まとめ

排卵後にアフターピルを服用した場合、避妊効果は著しく低下しますが全く意味がないわけではありません

自分が排卵前なのか排卵後なのかを正確に判断することは難しいため、迷っているよりは服用したほうがよいでしょう。

エラ(ウリプリスタル)は排卵直前のLHサージ期でも約78%の効果が期待できるとされています

排卵が近いと思われる場合は120時間用のエラを選択することをおすすめします

アフターピルは早く服用するほど効果が高まるため、「排卵後かもしれない」と迷っている時間がもったいないです。

まずは医師に相談して、適切なお薬を処方してもらいましょう

エニピルは24時間対応しているため、深夜や週末でもすぐに相談できます

記事,ピル

問診票アイコン

2分で入力問診票入力はこちら