アフターピルの種類・値段・避妊成功率一覧
アフターピルにはいくつかの種類があり、それぞれ有効成分や服用期限、避妊率、価格が異なります。
「どのアフターピルを選べばいいのかわからない」「値段の相場を知りたい」と思っている方も多いのではないでしょうか。
アフターピルは大きく分けてヤッペ法、レボノルゲストレル法、ウリプリスタール法の3種類があり、現在はレボノルゲストレル法とウリプリスタール法が主流となっています。
種類によって避妊成功率や副作用の出やすさも異なるため、自分の状況に合ったお薬を選ぶことが大切です。
本記事ではアフターピルの種類ごとの特徴、値段の相場、避妊率を一覧で比較し、どのアフターピルがおすすめなのかを詳しく解説していきます。
アフターピルの服用を検討している方はぜひ参考にしてください。
アフターピルの種類
アフターピルは有効成分や作用機序によって大きく3つの種類に分けられます。
日本で処方されているアフターピルにはヤッペ法(プラノバール)、レボノルゲストレル法(ノルレボなど)、ウリプリスタール法(エラなど)があります。
それぞれの特徴を理解することで、自分に合ったお薬を選びやすくなるでしょう。
ここでは各種類の詳細と比較について解説していきます。
主流なアフターピルの種類・値段・避妊成功率比較表
現在処方されている主なアフターピルの種類、値段、避妊率を一覧表で比較します。
【アフターピルの種類・値段・避妊成功率比較表】
| 種類 | 商品名 | 有効成分 | 服用期限 | 避妊成功率 | 価格相場 | 承認状況 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ヤッペ法 | プラノバール | 卵胞ホルモン+黄体ホルモン | 72時間以内 | 約57% | 3,000円〜6,000円 | 国内承認(適応外使用) |
| レボノルゲストレル法 | ノルレボ | レボノルゲストレル | 72時間以内 | 約63~99% | 15,000円〜20,000円 | 国内承認 |
| レボノルゲストレル法 | レボノルゲストレル錠 | レボノルゲストレル | 72時間以内 | 約63~99% | 8,000円〜12,000円 | 国内承認(後発品) |
| レボノルゲストレル法 | マドンナ | レボノルゲストレル | 72時間以内 | 約63~99% | 7,000円〜10,000円 | 国内未承認 |
| ウリプリスタール法 | エラ(エラワン) | ウリプリスタル酢酸エステル | 120時間以内 | 約95~99% | 10,000円〜16,000円 | 国内未承認 |
価格は診察料や送料を含まない目安であり、クリニックによって異なります。
ヤッペ法(商品名:プラノバール)
ヤッペ法は卵胞ホルモンと黄体ホルモンを含む中用量ピル「プラノバール」を使用する緊急避妊法です。
性行為後72時間以内に2錠を服用し、その12時間後にさらに2錠を服用する合計4錠の服用が必要です。
もともとは月経困難症や月経周期異常の治療に使われるお薬を緊急避妊に応用したもので、緊急避妊薬としての適応は取得していません。
避妊成功率は約57%程度とされており、レボノルゲストレル法やウリプリスタール法と比較すると低くなっています。
また卵胞ホルモンを含むため、吐き気などの副作用が出やすいというデメリットがあります。
副作用の発現率は約50%ともいわれており、他の方法より体への負担が大きい傾向があるでしょう。
価格は3,000円〜6,000円程度と安価ですが、効果や副作用を考慮すると現在は第一選択として推奨されていません。
緊急避妊専用のお薬が登場してからはヤッペ法を採用するクリニックは減っており、特別な事情がない限り他の方法を選んだほうがよいでしょう。
レボノルゲストレル法(商品名:ノルレボ・レボノルゲストレル・マドンナ)
レボノルゲストレル法は有効成分レボノルゲストレルを使用する緊急避妊法で、現在日本で最も普及している方法です。
ノルレボは日本で唯一承認されている緊急避妊専用のお薬で、2011年に承認されました。
1錠を1回服用するだけで済むため、ヤッペ法のように複数回服用する必要がありません。
性行為から72時間以内に服用することで避妊効果が期待でき、24時間以内なら約99%、120時間以内で約63%の避妊率とされています。
副作用はヤッペ法より少なく、吐き気の発現率は約23%程度に抑えられています。
レボノルゲストレル錠はノルレボのジェネリック医薬品で、同等の効果を持ちながら価格が抑えられています。
マドンナはタイ製のレボノルゲストレル製剤で、日本では未承認ですがオンライン診療などで処方されることがあります。
価格はノルレボが15,000円〜20,000円、レボノルゲストレル錠が8,000円〜12,000円、マドンナが7,000円〜10,000円程度です。
ウリプリスタール法(商品名:エラ・エラワン・ジョセイ)
ウリプリスタール法は有効成分ウリプリスタル酢酸エステルを使用する緊急避妊法で、120時間(5日)以内まで効果が期待できます。
エラ(エラワン)は欧米で広く使用されているアフターピルで、日本では未承認ですが医師が個人輸入したものを処方する形で入手できます。
レボノルゲストレル法との最大の違いは服用可能な時間の長さです。
72時間を過ぎてしまった場合でも120時間以内であればエラで対応できます。
また時間経過による効果の低下がレボノルゲストレル法より少なく、120時間以内の服用で約95%以上の避妊率が報告されています。
BMIが高い方でも効果が低下しにくいという研究結果もあり、体格を問わず選択できるメリットがあります。
価格は10,000円〜16,000円程度で、クリニックによって差があります。
ジョセイはエラと同じウリプリスタル酢酸エステルを含む製品で、一部のクリニックで取り扱われています。
どのアフターピルがいいのか?おすすめのアフターピルはエラ
どのアフターピルを選べばよいか迷っている方には、120時間用のエラをおすすめします。
エラは120時間以内であれば約95%以上の高い避妊率を維持でき、72時間用と比較して時間経過による効果の低下が少ないためです。
オンライン診療を利用する場合はお薬が届くまでに時間がかかることが多く、翌日届いた時点で性行為から24時間以上経過していることも珍しくありません。
72時間用のアフターピルは時間が経つほど効果が低下するため、配送時間を考慮するとエラを選んでおいたほうが安心です。
またBMIが25以上の方はレボノルゲストレル法の効果が低下する可能性が指摘されていますが、エラはBMIが高い方でも効果が低下しにくいとされています。
価格は72時間用より少し高くなりますが、確実性を重視するならエラを選ぶ価値があるでしょう。
72時間以内に確実に服用できる状況であればレボノルゲストレル錠でも十分ですが、時間に不安がある場合はエラを選択してください。
アフターピルはどこで購入できる?
アフターピルを入手する方法はいくつかありますが、日本では医師の処方が必要です。
自分の状況に合った入手方法を選ぶことで、スムーズにお薬を手に入れることができます。
薬局・ドラッグストアでは購入できない
アフターピルは薬局やドラッグストアでは購入できません。
日本ではアフターピルは処方箋が必要なお薬に分類されているため、医師の診察を受けなければ入手できないのです。
2023年から一部の薬局で試験販売が行われていますが、対象店舗は限られており全国で約200店舗程度にとどまっています。
試験販売で購入できるのは72時間用のレボノルゲストレル錠のみで、120時間用のエラは対象外です。
また身分証明書の提示やアンケートへの回答が必要で、16歳未満は購入できず、16〜17歳は保護者の同伴が求められます。
マツモトキヨシやウエルシアなど大手ドラッグストアでも取り扱いがない店舗が多いため、薬局での入手は現実的ではないでしょう。
対面診療(婦人科・産婦人科)
婦人科や産婦人科を直接受診すれば、医師の診察を受けてその場でアフターピルを処方してもらえます。
診察後すぐにお薬を受け取れるため、配送を待つ必要がないのが最大のメリットです。
受診の流れは予約→問診票の記入→医師の診察→処方という形になります。
ただし土日休診や診療時間が限られているクリニックが多く、週末や夜間に受診できないケースがあります。
待ち時間が長くなることも珍しくなく、半日以上かかってしまうこともあるでしょう。
またエラを取り扱っていないクリニックも多いため、120時間用を希望する場合は事前に確認が必要です。
オンライン診療
オンライン診療を利用すれば自宅にいながら医師の診察を受けてアフターピルを届けてもらえます。
24時間対応しているサービスもあり、深夜や週末でもすぐに診察を受けられるのがメリットです。
自宅から一歩も出ずに済むため人目を気にする必要がなく、品名も「サプリメント」などと記載されるためプライバシーが守られます。
デメリットとしては配送に時間がかかる点が挙げられますが、バイク便を利用すれば最短1時間で届けてもらえるサービスもあります。
120時間用のエラを選べば通常配送でも時間的な余裕を持てるため、オンライン診療との相性は良いといえるでしょう。
アフターピルが安い・早く届くおすすめオンライン診療クリニック
アフターピルを安く、早く届けてもらいたい方にはエニピルがおすすめです。
エニピルは24時間365日診療に対応しており、LINEで問診に回答するだけで最短30分以内に医師から電話がかかってきます。
120時間用のエラを10,978円(税込)で処方しており、診察料が無料のためトータルコストを抑えられます。
バイク便を利用すれば対象エリア内で最短1時間で届けてもらえ、通常配送でも15時までの決済で当日発送、翌日届きます。
コンビニ後払いにも対応しているため、クレジットカードがなくても利用できます。
【エニピルの料金体系】
| 項目 | エニピル |
|---|---|
| レボノルゲストレル(72時間用) | 10,978円(税込) |
| エラ(120時間用) | 10,978円(税込) |
| 診察料 | 無料 ※初回購入時のみ3,300円(税込)がかかります。 |
| 通常送料 | 550円(税込) |
| バイク便送料 | 9,900円(税込) |
| 支払い方法 | クレジットカード・コンビニ後払い |
アフターピルの効果と避妊ができる仕組み
アフターピルは主に排卵を遅らせたり抑制したりすることで避妊効果を発揮します。
女性の体内では毎月排卵が起こり、卵子と精子が出会うことで受精が成立します。
アフターピルに含まれるホルモン成分が脳下垂体に作用して排卵を抑制し、精子と卵子が出会うのを防ぐ仕組みです。
精子は女性の体内で最大5日程度生存できるため、この期間中に排卵が起こらなければ妊娠を防げる可能性が高まります。
また子宮内膜の状態を変化させて受精卵が着床しにくくする作用もあるとされています。
ただしすでに排卵が起こった後や受精卵が着床した後は効果が期待できません。
アフターピルは妊娠を中断させるお薬ではなく、排卵前に服用することで効果を発揮するお薬だと理解しておきましょう。
アフターピル服用時の注意点
アフターピルの効果を最大限に発揮するためには、服用時の注意点を守ることが重要です。
注意点を守らないと避妊効果が低下してしまう可能性があるため、しっかりと理解しておきましょう。
アフターピルは食後・食前関係なくなるべく早く飲む
アフターピルは食事のタイミングに関係なく、できるだけ早く服用することが最も重要です。
服用が早ければ早いほど避妊効果が高まり、24時間以内の服用では約99%以上の妊娠阻止率が期待できます。
「食後のほうがいいのでは」「空腹時は避けたほうがいいのでは」と迷って服用が遅れるのは避けてください。
空腹時に服用すると吐き気が出やすいという方もいますが、食事を待つよりも早く服用することを優先しましょう。
お薬が届いたらすぐに服用することが避妊成功への近道です。
アフターピルは必ず水で飲む
アフターピルは水またはぬるま湯で服用してください。
お茶やジュース、牛乳などで服用するとお薬の吸収に影響を与える可能性があります。
特にグレープフルーツジュースは一部のお薬の代謝に影響を与えることがあるため避けたほうがよいでしょう。
コップ1杯程度の水で錠剤を飲み込み、噛まずにそのまま服用してください。
水分をしっかり取ることでお薬が胃から腸へスムーズに移動し、吸収されやすくなります。
服用前・服用後の飲酒は控える
アフターピル服用前後はアルコールの摂取を控えることをおすすめします。
アルコール自体がアフターピルの効果を直接低下させるわけではありませんが、吐き気を誘発するリスクがあります。
服用後2時間以内に吐いてしまうとお薬が十分に吸収されず、効果が低下する可能性があります。
また飲酒によって体調が悪化すると副作用の症状が強く出ることもあるでしょう。
少なくとも服用後24時間程度はアルコールを控えることをおすすめします。
服用後2時間以内の嘔吐・下痢に気を付ける
服用後2時間以内に嘔吐や激しい下痢をしてしまうと、お薬が十分に吸収されない可能性があります。
アフターピルは服用後約2時間で腸から吸収されて血中濃度がピークに達するとされています。
吐き気を感じても2時間は我慢するようにしましょう。
吐き気が心配な場合は事前に吐き気止めを処方してもらうことも可能です。
激しい下痢が続く場合も吸収に影響する可能性があるため注意が必要です。
もし服用後に吐いてしまった時は再度服用する
服用後2時間以内に吐いてしまった場合は、再度服用が必要になる可能性があります。
お薬が十分に吸収される前に吐いてしまうと、避妊効果が得られないことがあるためです。
吐いてしまった場合はすぐに処方を受けたクリニックに連絡して、再度服用が必要かどうか確認してください。
自己判断で再度服用するのではなく、必ず医師に相談することが大切です。
追加のお薬が必要な場合は処方してもらえるため、遠慮せずに連絡しましょう。
次の生理がくるまで性行為は控える
アフターピルを服用した後は次の生理が来るまで性行為を控えるか、必ず避妊具を使用してください。
アフターピルの効果は服用前に行った性行為に対してのみ発揮され、服用後の性行為には効果がありません。
また服用後は排卵のタイミングが予測しにくくなっているため、いつ排卵が起こるかわかりません。
「アフターピルを飲んだから大丈夫」と思って無防備に性行為をすると、新たに妊娠するリスクがあります。
次の生理が来るまではコンドームなどの避妊具を必ず使用することをおすすめします。
よくある質問
ノルレボとエラはどっちがいいですか?
時間に余裕がある場合や確実性を重視する場合はエラをおすすめします。
エラは120時間以内まで有効で約95%以上の妊娠阻止率を維持でき、時間経過による効果の低下が少ないためです。
一方でノルレボは国内承認薬のため信頼性を重視する方に選ばれています。
72時間以内に確実に服用でき、価格を抑えたい場合はノルレボやレボノルゲストレル錠でも十分な効果が期待できるでしょう。
アフターピルで一番効くのはどれですか?
避妊成功率が最も高いのは120時間用のエラです。
エラは120時間以内の服用で約95%以上の妊娠阻止率が報告されており、72時間用のアフターピルよりも高い効果が期待できます。
24時間以内に服用すれば約99%の妊娠阻止率とされています。
時間経過による効果の低下も少ないため、確実性を求めるならエラを選ぶとよいでしょう。
レボノルゲストレルとノルレボの違いは何ですか?
レボノルゲストレル錠はノルレボのジェネリック医薬品です。
有効成分は同じレボノルゲストレルを含んでおり、効果や副作用に大きな違いはありません。
最も大きな違いは価格で、ノルレボが15,000円〜20,000円程度なのに対し、レボノルゲストレル錠は8,000円〜12,000円程度と安価です。
効果は同等のためコストパフォーマンスを重視するならレボノルゲストレル錠がおすすめです。
アフターピルは不妊に繋がりますか?
アフターピルが将来の妊娠に影響することはないとされています。
アフターピルは緊急時に一時的に使用するお薬であり、体内に長く残るものではありません。
服用後しばらくすると体内のホルモンバランスは元に戻り、通常の生理周期に戻ります。
正しい知識を持って服用すれば、不妊につながる心配はないため安心してください。
レボノルゲストレルとエラのどっちが避妊にいいですか?
避妊成功率の観点ではエラのほうが高い効果が期待できます。
レボノルゲストレル法は24時間以内なら約99%ですが120時間近くになると約63%まで低下するのに対し、エラは120時間以内でも約95%以上を維持できます。
またBMIが高い方ではレボノルゲストレルの効果が低下する可能性が指摘されていますが、エラは体格の影響を受けにくいとされています。
時間に余裕がない場合や確実性を重視する場合はエラを選んだほうがよいでしょう。
まとめ
アフターピルにはヤッペ法、レボノルゲストレル法、ウリプリスタール法の3種類があり、現在はレボノルゲストレル法とウリプリスタール法が主流です。
72時間用のノルレボやレボノルゲストレル錠は24時間以内で約99%の避妊率ですが、時間経過とともに63%まで効果が低下します。
120時間用のエラは120時間以内でも約95%以上の避妊率を維持でき、時間に不安がある場合におすすめです。
アフターピルは薬局では購入できないため、産婦人科やオンライン診療で処方を受ける必要があります。
服用時は食事のタイミングより早さを優先し、服用後2時間は吐かないように注意してください。
次の生理が来るまでは避妊具を使用するか性行為を控えることが大切です。
迷っている時間があれば今すぐ行動して、できるだけ早くアフターピルを服用しましょう。

