アフターピル服用後に下腹部痛・違和感が出ることはある?原因や長引く場合の対処法も解説
アフターピルを服用した後に下腹部痛や違和感を感じて不安になっている方もいるのではないでしょうか。
「お腹が痛いのは副作用なのか」「何か問題が起きているのではないか」と心配になるのも無理はありません。
実際にアフターピル服用後は下腹部痛や違和感が出ることがあり、これはお薬の副作用として知られています。
多くの場合は一時的な症状であり、数時間〜24時間程度で自然におさまることがほとんどです。
本記事ではアフターピル服用後に下腹部痛や違和感が出る原因、症状が続く期間、受診が必要な目安について詳しく解説していきます。
服用後の体の変化に不安を感じている方はぜひ参考にしてください。
アフターピル服用後の下腹部痛・違和感について
アフターピルを服用すると下腹部に痛みや違和感を感じることがあります。
これはお薬に含まれるホルモン成分が体内のホルモンバランスに影響を与えるために起こる症状です。
下腹部痛はアフターピルの副作用として報告されており、服用した方の一定割合に見られます。
症状の程度には個人差があり、軽い違和感程度で済む方もいれば、生理痛のような痛みを感じる方もいます。
多くの場合は一時的な症状であり、深刻な問題ではないことがほとんどです。
約13%の確率で下腹部痛や違和感が出ることがある
アフターピル(ノルレボ)の添付文書によると、下腹部痛は服用者の約13%に見られる副作用として報告されています。
これは吐き気(約23%)に次いで多い副作用のひとつです。
10人に1人以上の方が下腹部痛を経験する計算になるため、決して珍しい症状ではありません。
痛みの程度は軽い違和感から生理痛のような痛みまでさまざまで、我慢できないほどの激痛になることは少ないとされています。
下腹部痛が出たからといって避妊に失敗したわけではないため、過度に心配する必要はありません。
症状が軽度であれば安静にして様子を見ることで自然におさまることがほとんどです。
下腹部痛・違和感が出る原因
下腹部痛や違和感が出る主な原因は、アフターピルに含まれるホルモン成分による子宮収縮です。
アフターピルは高用量のホルモン成分を含んでおり、服用すると体内のホルモンバランスが急激に変化します。
このホルモンの変化によって子宮が収縮し、下腹部に痛みや違和感を感じることがあるのです。
生理痛と似た仕組みであり、子宮内膜が剥がれ落ちる準備として起こる場合もあります。
また消化器系への影響として腸の動きが活発になり、下腹部に違和感や軽い痛みを感じることもあります。
いずれもお薬の作用による一時的な反応であり、体に異常が起きているわけではないため安心してください。
下腹部痛・違和感はいつまで続く?
下腹部痛や違和感は通常、服用後数時間から長くても24時間程度でおさまることが多いとされています。
アフターピルの血中濃度は服用後数時間でピークに達し、その後徐々に低下していきます。
ホルモンの影響が落ち着くにつれて下腹部痛も和らいでいくのが一般的です。
症状が軽い場合は数時間で気にならなくなることもあるでしょう。
痛みが強い場合でも市販の鎮痛剤を服用することで楽になることがあります。
鎮痛剤はアフターピルの効果に影響を与えないとされているため、つらい場合は服用しても問題ありません。
24時間を過ぎても痛みが続く場合や痛みが強くなる場合は、他の原因が考えられるため医師に相談することをおすすめします。
下腹部痛や違和感があった場合は消退出血の前兆?
下腹部痛や違和感は消退出血の前兆として現れることがあります。
消退出血は子宮内膜が剥がれ落ちることで起こる出血で、アフターピル服用後1〜3週間程度で見られることが多いです。
生理前に下腹部痛を感じるのと同じように、消退出血の前にも子宮収縮による痛みや違和感が出ることがあります。
下腹部痛の後に出血が見られた場合は、消退出血が始まったサインと考えられます。
消退出血が確認できれば避妊が成功した可能性が高いため、ひとつの安心材料になるでしょう。
ただし下腹部痛があっても消退出血が起こらないケースもあるため、痛みがあったからといって必ず出血があるわけではありません。
消退出血の有無に関わらず、生理予定日を過ぎても生理が来ない場合は妊娠検査薬で確認することをおすすめします。
アフターピル服用後のよくある副作用
アフターピル服用後は下腹部痛以外にもさまざまな副作用が起こる可能性があります。
主な副作用としては吐き気、頭痛、倦怠感、めまい、不正出血などが報告されています。
吐き気は最も多い副作用で、服用者の約23%に見られるとされています。
頭痛は約12%、倦怠感は約11%の方に見られるというデータがあります。
これらの副作用は一時的なもので、多くの場合は数時間〜数日以内に自然におさまります。
服用後2時間以内に吐いてしまった場合はお薬が十分に吸収されていない可能性があるため、医師に相談してください。
副作用がつらい場合は安静にして休むことで楽になることがあります。
下腹部痛・違和感が何日続いたら受診した方がいい?
下腹部痛や違和感が2〜3日以上続く場合は医療機関を受診することをおすすめします。
通常の副作用であれば24時間程度でおさまることが多いため、それ以上続く場合は他の原因が考えられます。
以下のような症状がある場合は早めに受診してください。
【すぐに受診すべき症状】
| 症状 |
|---|
| 激しい腹痛が続く |
| 痛みがどんどん強くなる |
| 大量の出血がある |
| 発熱を伴う |
| 吐き気や嘔吐が止まらない |
これらの症状がある場合は子宮外妊娠や他の婦人科疾患の可能性も考えられます。
子宮外妊娠は放置すると危険な状態になることがあるため、強い腹痛が続く場合は必ず医師に相談してください。
軽度の痛みであっても不安な場合は遠慮せずに医療機関を受診することをおすすめします。
避妊に失敗していた場合どういう症状が出る?
アフターピルを服用しても避妊に失敗してしまった場合、妊娠初期の症状が現れることがあります。
妊娠初期によく見られる症状としては以下のようなものが挙げられます。
【妊娠初期の主な症状】
| 症状 |
|---|
| 生理が来ない(生理の遅れ) |
| 吐き気や嘔吐(つわり) |
| 胸の張りや痛み |
| 強い眠気や倦怠感 |
| 頻尿 |
| 味覚や嗅覚の変化 |
ただしこれらの症状はアフターピルの副作用やホルモンバランスの乱れでも起こることがあります。
症状だけで妊娠しているかどうかを判断することは難しいため、妊娠検査薬で確認することが大切です。
生理予定日を1週間以上過ぎても生理が来ない場合は妊娠検査薬を使用してください。
性行為から3週間以上経過していれば、妊娠検査薬で正確な結果が出やすいとされています。
避妊に成功しているかのサイン
アフターピルを服用した後、避妊が成功しているかどうかを確認する方法があります。
最もわかりやすいサインは消退出血と呼ばれる出血が起こることです。
消退出血は服用後1〜3週間程度で見られることが多く、子宮内膜が剥がれ落ちることで生じます。
生理のような出血が確認できれば、避妊が成功した可能性が高いと考えられます。
ただし消退出血は全員に起こるわけではなく、出血がなくても避妊が成功しているケースもあります。
もうひとつのサインは予定通りに生理が来ることです。
アフターピル服用後に通常の生理周期で生理が来れば、妊娠していない可能性が高いといえます。
確実に避妊が成功したかどうかを知るには、性行為から3週間以上経過した後に妊娠検査薬を使用することをおすすめします。
検査結果が陰性であれば妊娠していないと考えられますが、不安な場合は医療機関で検査を受けてください。
まとめ
アフターピル服用後に下腹部痛や違和感が出ることは珍しくなく、約13%の方に見られる副作用です。
痛みの原因はホルモン成分による子宮収縮であり、多くの場合は24時間程度で自然におさまります。
下腹部痛は消退出血の前兆として現れることもあり、その後に出血があれば避妊成功のサインと考えられます。
痛みがつらい場合は市販の鎮痛剤を服用しても問題ありません。
ただし2〜3日以上痛みが続く場合や激しい痛みがある場合は医療機関を受診してください。
避妊が成功したかどうかは消退出血や生理の有無だけでなく、妊娠検査薬で確認することが確実です。
不安を感じたらひとりで悩まずに医師に相談することをおすすめします。

