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緊急避妊薬(レボノルゲストレル)の効果や副作用、服用の方法を解説

2025-05-08ピル

エラとレボノルゲストレルの写真

予期せぬ性交渉の後、妊娠の可能性を心配されている方はいらっしゃいませんか?

そんな時に頼りになるのが、緊急避妊薬のレボノルゲストレルです。

この記事では、レボノルゲストレルとはどのような薬なのか、避妊効果や副作用、正しい服用方法について詳しく解説します。

「72時間以内に飲めば大丈夫?」「副作用が心配…」といった疑問や不安を解消できる情報が満載です。

予期せぬ妊娠のリスクを減らすためにも、ぜひ参考にしてみてください。

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尾崎 功治

記事の監修

尾崎 功治 医師

北京大学医学部卒業後、中国医師免許・日本医師免許を両国で取得。
帰国後、都内大学病院・総合診療科常勤医として勤務し外国人患者に特化した診療・医療インバウンドに従事。
現マーチクリニック院長として外国籍患者の診療や医療インバウンドを行う傍ら、前職エンジニアで現在も医療アプリの開発・コンサルテーション等、医療分野における事業展開のサポートに携わる。
【所属学会】
日本美容皮膚科学会・国際臨床医学会所属
マーチクリニック

緊急避妊薬(レボノルゲストレル)とは

緊急避妊薬(レボノルゲストレル)は、予期せぬ性交後に使用される避妊薬の一種です。

ここでは、その特徴や仕組みについて詳しく説明します。

レボノルゲストレルの特徴と仕組み

レボノルゲストレルは、黄体ホルモン(プロゲステロン)に似た働きを持つ合成ホルモン剤です。

このホルモンが女性の体内で作用することで、以下のような効果を発揮します。

  • 排卵を抑制する
  • 子宮頸管粘液を粘稠化し、精子の通過を阻害する
  • 受精卵の着床を妨げる

これらの作用により、性交後72時間以内に服用することで、高い避妊効果が期待できるのが特徴です。

ただし、服用のタイミングが遅れるほど効果は低下するため、できるだけ早期の服用が推奨されます。

一般的な低用量ピルとの違い

緊急避妊薬は、一般的な低用量ピルとは異なる点があります。

低用量ピルは黄体ホルモンと卵胞ホルモン(エストロゲン)の両方を含有し、毎日服用することで避妊効果を発揮します。

一方、緊急避妊薬は黄体ホルモンであるレボノルゲストレルのみを含有しており、あくまで緊急時の使用を想定したものです。

したがって、定期的な避妊法としては適していません。

WHOや産婦人科学会による推奨

世界保健機関(WHO)は、予期せぬ妊娠を防ぐ手段として緊急避妊薬の使用を推奨しています。

また、国内外の主要な産婦人科学会でも、緊急避妊法の選択肢の一つとして支持されています。

ただし、WHOのガイドラインでは、緊急避妊薬の使用は必要な場合に限るべきであり、安全性の高い避妊法への移行を促すことの重要性も強調されています。

レボノルゲストレルの効果と避妊成功率

レボノルゲストレルの具体的な効果と成功率について見ていきましょう。

性交後の服用タイミングと避妊成功率の関係

レボノルゲストレルの避妊成功率は、性交後の服用タイミングによって大きく異なります。

性交後72時間以内の服用で、約80%~90%の高い避妊成功率が期待できると報告されています。

ただし、服用が早いほど効果が高いとされ、以下のような関係性があります。

服用タイミング 避妊成功率
性交後24時間以内 95%以上
性交後25~48時間 85%前後
性交後49~72時間 58%前後

上記の表からわかるように、性交後24時間以内の服用が最も望ましいといえます。

72時間を超えると、避妊効果が大幅に低下してしまうため、できるだけ早く服用することが大切です。

服用後の妊娠の可能性と検査の必要性

レボノルゲストレルは高い避妊効果が期待できる一方で、完全に妊娠を防げるわけではありません。

服用後に生理が来ない場合は、妊娠の可能性を考慮して検査を行う必要があります。

  • 服用後の生理が予定より1週間以上遅れる
  • いつもより生理の量が少ない、または出血が続く
  • 下腹部の痛みや不正出血がある

このような症状がみられた場合は、早めに婦人科を受診し、妊娠の有無を確認しましょう。

もし妊娠が成立していた場合は、胎児への影響も考えられるため、医師と相談のうえ適切な対応を取ることが重要です。

レボノルゲストレルの副作用と安全性

レボノルゲストレルには、いくつかの副作用やリスクが存在します。その詳細と安全な使用について解説します。

一時的な副作用の種類と症状

レボノルゲストレルを服用した際に起こりうる一時的な副作用には、以下のようなものがあります。

  • 吐き気
  • 頭痛
  • 倦怠感
  • 腹痛
  • 不正出血

これらの症状は、多くの場合数日から1週間程度で落ち着きます。

しかし、服用後に強い異変を感じた場合は、早めに医療機関を受診するようにしましょう。

ホルモン用量と体調変化の可能性

レボノルゲストレルは、一般的な経口避妊薬と比較して黄体ホルモンの用量が多い傾向にあります。

そのため、服用後に体調に変化が出る可能性があることを認識しておく必要があります。

ホルモンバランスの変動によって、心身ともに影響を受けやすくなる点に注意が必要です。

 

習慣的な避妊法としての非推奨

レボノルゲストレルの緊急避妊薬は、習慣的な避妊法としては推奨されていません。

何度も服用することで、副作用のリスクが高まる可能性があるためです。

レボノルゲストレルはあくまで緊急時のみの手段と認識し、適切なタイミングで使用することが大切です。

厚生労働省のガイドラインと使用上の注意

厚生労働省のガイドラインでは、レボノルゲストレルの緊急避妊薬について、必要に応じた使用は容認されています。

ただし、常用は推奨されておらず、注意喚起がなされています。

服用にあたっては、医療機関で適切な診察・指導を受けることが重要です。

また、性感染症予防の効果はないため、コンドームなどの使用も併せて検討しましょう。

レボノルゲストレルの服用方法と注意点

ここでは、レボノルゲストレルの適切な服用方法と、服用後の注意点について詳しく解説していきます。

避妊効果と妊娠中絶との違い

レボノルゲストレルは、性行為後の早期に服用することで高い避妊効果が期待できます。

しかし、あくまでも妊娠を防ぐ目的の薬であり、妊娠中絶の代替手段とはなりません。

また、完全に妊娠を防げるわけではないため、服用後に生理が来ない場合は、妊娠検査を行う必要があります。

性感染症予防の重要性と対策

レボノルゲストレルは、避妊効果はあるものの、性感染症(STD)を予防する効果はありません。

したがって、服用前後でも適切な予防策が不可欠です。

性感染症予防には、コンドームの使用が最も効果的です。

パートナーとのオープンな話し合いと、お互いの健康状態の確認も大切でしょう。

服用後の生理の変化と妊娠検査の必要性

レボノルゲストレルの服用後は、生理のタイミングがずれたり、予想外の出血が起こる可能性があります。

これは一時的な変化であり、心配する必要はありません。

ただし、服用後に生理が来ない場合や、出血のタイミングが大幅に変わった場合は、妊娠の可能性を考え、検査を受けることが重要です。

レボノルゲストレルは、適切なタイミングと方法で服用することで、高い避妊効果を発揮します。

副作用や注意点を理解し、必要に応じて医療機関を受診しながら、安全で効果的な使用を心がけましょう。

緊急避妊薬(レボノルゲストレル)の効果や副作用、服用の方法のまとめ

この記事では、レボノルゲストレルについて、その特徴や効果、副作用、服用方法などを詳しく解説しました。

  • レボノルゲストレルは性交後72時間以内の服用で高い避妊効果が期待できるが、できるだけ早く服用することが大切
  • 一時的な副作用として吐き気や頭痛などが現れる可能性があるが、多くの場合数日から1週間程度で落ち着く
  • 服用後に強い異変を感じた場合は早めに医療機関を受診しましょう
  • 性感染症予防の効果はないため、コンドームの使用など適切な予防策が不可欠
  • 服用後に生理が来ない場合や出血のタイミングが大幅に変わった場合は、妊娠の可能性を考え検査を受けることが重要

緊急避妊薬は、予期せぬ妊娠のリスクを減らすための有効な選択肢ですが、副作用や注意点を理解し、適切に使用することが大切です。

医療機関での処方が必要とされるため、服用を検討する際は、まずは産婦人科を受診し、医師に相談しましょう。

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