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低用量ピル服用中なら中だししていい?ピルの仕組みや避妊について正しく理解しよう

ピル

「ピルを飲んでいるから、中出しをしても大丈夫」そう思っている方はいませんか?

低用量ピルは高い避妊効果がありますが、性感染症が防げるわけではありません。

この記事では、ピルの仕組みや避妊率、正しい服用方法について詳しく解説します。

ピルを飲んでいれば本当に膣内射精をしても良いのか、他の避妊方法との違いは何か、気になるポイントを一つひとつ確認していきましょう。

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低用量ピルの基本情報

低用量ピルとは、女性ホルモンである黄体ホルモン(プロゲステロン)と卵胞ホルモン(エストロゲン)を低用量で含む経口避妊薬のことを指します。

主な目的は排卵を抑制し、子宮頸管粘液を変化させることで妊娠を予防することです。

日本では医師の診察、処方を受ける必要があります。

低用量ピルの仕組みと避妊効果

低用量ピルは、以下の3つの作用により避妊効果を発揮します。

  • 脳下垂体からの黄体形成ホルモン(LH)と卵胞刺激ホルモン(FSH)の分泌を抑制し、排卵を阻害する
  • 子宮頸管粘液を粘稠化させ、精子の侵入を防ぐ
  • 子宮内膜を薄くし、受精卵の着床を阻害する

正しく服用すれば、避妊効果は99%以上と非常に高い数値を示します。

しかし、飲み忘れや服用時間のズレがあると、避妊効果は90%台前半(約91%)まで下がるとされています。

低用量ピルを服用中でも、100%妊娠を防げるわけではありません。

避妊以外にもコンドームを使用し、性感染症予防に努めることが大切です。

低用量ピルの服用方法

低用量ピルを確実に避妊に役立てるためには、正しい服用方法を理解し、実践することが重要です。

基本的な服用方法は以下の通りです。

  • 毎日決まった時間に1錠ずつ服用する(就寝前など)
  • アラームを設定するなどして、飲み忘れを防ぐ
  • 飲み忘れに気付いたら、すぐに1錠服用し、以降は通常の時間に飲む
  • 生理初日から服用開始することが多い

飲み始めのタイミングによっては、最初の1ヶ月程度はコンドームとの併用が推奨されるケースもあります。

また、避妊目的以外にも低用量ピルを服用することで、脳に妊娠したと錯覚させ、生理痛や経血量、PMS症状などを和らげる効果も期待できます。

低用量ピル服用中の中だしについて

低用量ピル服用中に膣内射精(いわゆる「中だし」)をしても大丈夫なのでしょうか。

ここでは、低用量ピルの避妊効果と、中だしをする際の注意点について詳しく見ていきます。

一般的な使用における避妊率低下のリスク

現実には、ピルの飲み忘れや服用時間のズレなどが起こりがちです。

そうした一般的な使用状況では、避妊率が90%台前半(約91%)まで下がるというデータもあります。

つまり、ピルを飲んでいれば絶対に妊娠しないわけではないのです。

中だしの判断と性感染症への注意点

したがって、ピル服用中の膣内射精には十分な注意が必要です。

パートナーとよく話し合い、お互いのリスク許容度を考慮しながら判断しましょう。

また、低用量ピルには性感染症(STI)を防ぐ効果はありません。

コンドームの併用や定期的な検査を心がけ、性の健康を守ることが大切です。

正しい知識を持ち、適切な避妊を実践することで、安心して性生活を送れるようになります。

ピルについてのご不明な点は、医師に相談するのがおすすめです。

低用量ピルのメリットと注意点

ここでは、低用量ピルの避妊効果やメリット・デメリットについて詳しく解説します。

低用量ピルのメリット

低用量ピルは、理想的な使用方法(毎日決まった時間に飲み忘れなく服用)を守れば、99%以上の高い避妊効果が期待できます。

この数値は、コンドームやリングなど他の避妊方法と比較しても非常に高い数値だといえるでしょう。

また、低用量ピルには避妊以外にも以下のようなメリットがあります。

  • 生理痛や生理不順などの症状が緩和される
  • 経血量が減少し、貧血のリスクが下がる
  • ニキビや多毛症の改善効果が期待できる

低用量ピルは、避妊だけでなく女性のさまざまな悩みを解決してくれる頼もしい味方だといえます。

低用量ピルの副作用と対処法

一方で、低用量ピルにはホルモン剤特有の副作用もあります。

吐き気や頭痛、乳房の張りや出血など、体調不良を感じることがあります。

特に服用開始から3ヶ月ほどは、このような症状が出やすいといわれています。

副作用の症状が強く出る場合は、医療機関への相談が重要です。

ピルの種類や用量を調整することで、副作用を軽減できる可能性があります。

自己判断で服用を中断するのは避け、必ず医師に相談しましょう。

また、喫煙者や35歳以上、肥満や血栓症の既往歴がある方は、低用量ピルのリスクが高くなります。

服用前には医師に詳しく相談し、定期的な検診を受けることが大切です。

医療機関への相談の重要性

低用量ピルは医師の処方が必要な薬です。

飲み始める前には、必ず医療機関で検査を受け、自分に合ったピルを選ぶことが大切です。

ピルの種類や用量は人によって異なります。

副作用のリスクを最小限に抑えるためにも、専門家のアドバイスに従いましょう。

また、服用中は定期的な検診が欠かせません。

ピルによる体への影響を確認し、早期に異常を発見するためです。

  • 初回の検診は服用開始から1~3ヶ月後
  • その後は半年~1年に1度のペースで

検診の目安は上記の通りですが、体調の変化を感じたらすぐに受診するのが賢明です。

「ピルを飲んでいるから大丈夫」と過信せず、自己管理を怠らないことが何より大切だといえるでしょう。

他の避妊方法との比較

ピルを服用している場合、他の避妊方法との違いや位置づけを理解することは大切です。

ここでは、コンドーム、避妊器具、そして緊急避妊薬との比較を見ていきましょう。

コンドームとの違いと併用の必要性

コンドームは、性行為の際に装着することで物理的に精子の侵入を防ぐ避妊具です。

ピルとの大きな違いは、性感染症(STI)の予防効果があることです。

ピルは避妊効果が高いものの、性感染症への予防効果はありません

そのため、ピルを服用していてもコンドームの併用が推奨されます。

IUD/IUSなどの避妊器具との違い

IUD(子宮内避妊器具)やIUS(子宮内システム)は、子宮内に医療機器を挿入することで避妊する方法です。

ピルとの主な違いは、服用や交換の必要がないことです。

IUD/IUSは、一度装着すれば長期間(数年)の避妊効果が期待できます

その一方で、装着時の痛みや不正出血などの副作用も報告されています。

緊急避妊薬との違いと位置づけ

緊急避妊薬は、避妊に失敗した際などに事後的に服用する薬です。

ピルが予防的な避妊薬であるのに対し、緊急避妊薬はあくまで応急処置という位置づけになります。

性行為から72時間以内に服用する必要があり、効果も100%ではありません。

事前にピルを服用して計画的に避妊することが望ましいでしょう。

ピルと緊急避妊薬の大きな違いは、服用のタイミングと目的です。

緊急避妊薬の乱用は避け、基本的にはピルできちんと避妊することが大切です。

低用量ピル服用中の中だしに関するまとめ

この記事では、低用量ピルの基本情報や避妊効果、服用方法について詳しく解説しました。

  • 低用量ピルは高い避妊効果が期待できるが、100%妊娠を防げるわけではない
  • 理想的な服用で99%前後、一般的な使用では91%程度の避妊率とされる
  • 性感染症予防効果はないため、コンドームの併用が推奨される
  • 飲み忘れや服用時間のズレに注意し、毎日決まった時間に服用することが大切
  • 副作用が現れたら自己判断せず、医療機関に相談することが重要

パートナーとよく話し合い、お互いのリスク許容度を考慮しながら避妊方法を選択しましょう。

ピルは医師の処方が必要な薬です。

気になることがあれば、医師に相談してみてください。

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