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ピルで生理をずらす – 月経(生理日)移動ピルについて

ピル

大切な予定に生理が重なると、体調面でも精神面でも負担になりますよね。

そんなときに役立つのが「月経移動ピル」です。

ピルを服用することで、生理の開始日を数日から1週間程度ずらすことができます。

この記事では、月経移動ピルの仕組みや服用方法、注意点などを詳しく解説します。

生理日の調整を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

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ピルで生理をずらす方法

生理の日付を調整したいと考える女性は少なくありません。

ここでは、ピルを使って生理日をコントロールする方法について詳しく解説します。

月経移動ピルとは

月経移動ピルとは、生理の開始日を一時的に移動させるために使用されるホルモン剤の通称です。

旅行や試験など、生理との日程が重なると困る予定がある場合に使われることが多いです。

一般的に、低用量ピルや中用量ピルを服用してホルモンバランスを調整することで、生理が訪れるタイミングを後ろにずらしたり、逆に早めたりすることができます。

ピルによる生理日の調整は、本来の生理周期を根本的に変えるのではなく、あくまで一時的にホルモンバランスを調整していることが特徴です。

なお、厚生労働省の指針によれば、ピルの服用は避妊以外にも、生理痛の緩和や子宮内膜症の治療などにも使用されることがあります。

生理日の移動は、そうしたピルの応用例の一つといえるでしょう。

ピルで生理をずらす仕組み

月経移動ピルには、卵胞ホルモン(エストロゲン)や黄体ホルモン(プロゲステロン)などの女性ホルモンが含まれています。

これらの人工ホルモンが脳や子宮内膜に作用することで、排卵や子宮内膜の剥離をコントロールします。

通常、ピルは以下のような効果により、避妊や生理の調整に用いられます。

  • 排卵を抑制する
  • 子宮内膜を薄くする
  • 子宮頸管粘液を粘稠にする

そして、服用スケジュールを変えることで、生理の発来を遅らせたり早めたりすることが可能となります。

つまり、ピルのホルモン調整によって生理周期をコントロールしているのです。

生理日を遅らせる方法

生理日を遅らせたい場合は、低用量ピルを生理予定日まで継続して服用します。

すると、ホルモンバランスが維持され、子宮内膜の剥離が抑えられるため、生理の開始が先延ばしになります。

服用の開始時期は、生理が始まる直前からでも可能ですが、低用量ピルを以前から服用中の方が調整はしやすいでしょう。

ピルの服用は、生理をずらしたい期間だけ継続します。

その後服用を中止すると、数日以内にホルモン量が下がって、生理が訪れます。

生理日を早める方法

一方、生理日を早めたい場合は、低用量ピルの服用を途中で止めることで調整が可能です。

ピルの服用を中断すると、ホルモンレベルが下がり、子宮内膜の剥離が促されるため、生理が早まります。

ただし、服用中止のタイミングによっては不正出血が起こることもあるため、必ず医師の指示に従うことが大切です。

自己判断でのピルコントロールは避け、専門家のアドバイスを仰ぎましょう。

月経移動ピルのメリット

ここでは、月経移動ピルの具体的なメリットについて詳しく見ていきましょう。

重要なイベントとの日程調整

結婚式、旅行、試験など、人生の大切なイベントが予定されている時期に生理が重なってしまうと、体調面でも精神面でも負担になることがあります。

月経移動ピルを服用することで、生理の開始時期を数日から1週間程度ずらすことができ、イベント当日を快適に過ごすことが可能です。

  • 結婚式のドレス選びや式当日のパフォーマンスに集中できる
  • 旅行中の観光やアクティビティを存分に楽しめる
  • 試験当日の体調管理がしやすく、勉強に専念できる

このように、ライフイベントに合わせて生理日を調整できるのは、月経移動ピルならではのメリットだと言えるでしょう。

一時的な生理痛の緩和

月経移動ピルは避妊を目的とした低用量ピルや中用量ピルと同様に、女性ホルモンのバランスを整えることで生理痛を和らげる効果があります。

黄体ホルモンと卵胞ホルモンの働きを調整することで、子宮内膜の増殖や剥離をコントロールし、痛みを伴う子宮収縮を抑えることができるのです。

ただし、月経移動ピルによる生理痛緩和は一時的なものであり、服用をやめると元の状態に戻ることに注意が必要です。

継続的に生理痛に悩んでいる場合は、婦人科医に相談して根本的な対策を検討することをおすすめします。

生理によるストレスの軽減

生理中は身体的な不調だけでなく、イライラや憂うつなどの精神的な症状に悩まされる女性も少なくありません。

月経移動ピルを服用することで、ホルモンバランスが安定し、生理に伴うストレスを和らげることができます。

また、生理用品の管理や交換にかかる手間や経済的負担も一時的に減らせるというメリットもあります。

心身ともにリラックスした状態で過ごせるのは、月経移動ピルがもたらす大きな恩恵だといえるでしょう。

月経移動ピルのデメリットと副作用リスク

月経移動ピルは便利な一方で、デメリットや副作用のリスクもあります。

ここからは、それらについて詳しく解説していきましょう。

ホルモン剤特有の副作用

月経移動ピルに含まれている人工ホルモンは、特有の副作用を引き起こす可能性があります。

  • 吐き気やめまい、頭痛などの症状が現れることがあります。
  • 服用開始直後は、副作用が出やすい傾向にあります。
  • 個人差はありますが、継続的な服用により症状が軽減することもあります。

副作用の程度には個人差がありますが、症状が強く現れる場合は医師に相談しましょう。

服用量の調整や別の処方への変更など、対処法を検討することができます。

不正出血のリスク

ピルの服用により、本来の生理周期とは異なるタイミングでホルモンバランスが変化します。

その影響で、不正出血が起こるリスクがあります。

  • ピルを飲み始めてから1〜3ヶ月程度は不正出血が起こりやすいと言われています。
  • 出血量や期間には個人差がありますが、多くの場合は徐々に安定していきます。

不正出血が長期間続く場合や多量の出血がある場合は、医師に相談することが大切です。

ホルモンバランスの乱れや他の疾患が潜んでいる可能性もあるため、慎重に判断する必要があります。

月経移動ピルの処方と使用法

ここでは、月経移動ピルの処方方法や正しい使用法について解説していきます。

産婦人科での診察と処方

月経移動ピルを使用するには、まず産婦人科を受診し、医師の診察を受ける必要があります。

医師は問診を通して、既往症や現在の体調、ピルの服用歴などを確認し、月経移動が可能かどうかを判断します。

自己判断での服用はリスクを伴うため、必ず医療機関で相談することが大切です。

体調や既往症によっては、月経移動ピルの服用が適さない場合もあるのです。

低用量ピルと中用量ピルの違い

月経移動ピルには、「低用量ピル」と「中用量ピル」の2種類があります。

その違いは、含まれるホルモン量の多さです。

低用量ピル 中用量ピル
黄体ホルモンと卵胞ホルモンの含有量が少ない 黄体ホルモンと卵胞ホルモンの含有量が多い
副作用が比較的少なく、服用しやすい 効果は高いが、副作用のリスクも高い

表のように、低用量ピルは副作用が比較的軽いのに対し、中用量ピルは効果は高いものの、副作用のリスクも高くなります。

医師との相談の上、自身の体質や目的に合った種類のピルを選ぶことが大切です。

自己判断での服用は避ける

先にも述べたように、月経移動ピルは医師の処方が必要な医薬品です。

市販の鎮痛薬や漢方薬などでは、生理日そのものを移動させることはできません。

  • ピルの服用には、血栓症などの重大な副作用のリスクがある
  • 喫煙や肥満、高年齢などは血栓症のリスク要因になる
  • 事前に医療従事者に伝えることが大切

自己判断で服用すると、思わぬ健康被害を招く恐れがあるのです。

服用期間と費用について

月経移動ピルの服用期間は、数日から1週間程度が一般的です。

ずらしたい期間だけ服用を継続し、終了後にホルモン量が下がると、生理が起こります。

また、月経移動ピルは医療保険の適用外である場合が多く、自由診療の扱いになることが多いです。

料金はクリニックによって異なりますが、事前に確認しておくと安心でしょう。

ピルで生理をずらす方法のまとめ

この記事では、月経移動ピルの仕組みや服用方法、注意点などについて詳しく解説しました。

  • 月経移動ピルは、低用量ピルや中用量ピルを服用してホルモンバランスを調整することで、生理日を一時的に移動させるホルモン剤の通称です。
  • ピルの卵胞ホルモンと黄体ホルモンが脳や子宮内膜に作用し、生理周期をコントロールします。
  • 服用スケジュールを変えることで、生理を遅らせたり早めたりすることが可能ですが、自己判断での使用は避けましょう。
  • ピルの服用には副作用のリスクがあり、特に喫煙や肥満、高年齢の方は血栓症に注意が必要です。
  • 医師の診察と処方が大前提で、体調や目的に合わせて適切に使用することが大切です。

生理日の調整だけでなく、生理不順や重い生理痛など、他に気になる症状がある場合も、一度産婦人科で相談し、必要に応じて検査を受けることをおすすめします。

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