ピルを飲まない方がいい人はいる?避妊以外にも効果が沢山ある低用量ピルの仕組みを正しく理解しよう

低用量ピルには避妊以外にも、女性特有の悩みを改善する様々な効果があります。
一方で、特定の既往歴や体質によっては服用が推奨されないケースもあるのです。
この記事では、ピルの基本的な仕組みから、避妊以外の効果、服用時の注意点まで、低用量ピルについて詳しく解説します。
ピルを飲むべきか悩んでいる方、避妊以外の効果について知りたい方は、是非参考にしてみてください。
低用量ピルの基礎知識
低用量ピルは、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)を含む経口避妊薬です。
これらのホルモンの量を調整することで、主に排卵を抑制し、高い避妊効果を発揮します。
低用量ピルは、従来のピルと比べて卵胞ホルモンの量を減らすことで、副作用のリスクを低減しています。
そのため、より安全に避妊やその他の効果を得ることができるのです。
低用量ピルの仕組みと避妊のメカニズム
低用量ピルには、以下の3つの主要な避妊メカニズムがあります。
これらの作用により、非常に高い避妊効果を得ることができます。
低用量ピルの避妊以外の効果
低用量ピルは、避妊以外にも女性の健康に関わるさまざまな効果があります。
以下に主なものを挙げます。
これらの効果は、低用量ピルに含まれるホルモンが、脳に妊娠したと錯覚させることで生理の諸症状を緩和することによってもたらされます。
つまり、低用量ピルは避妊だけでなく、女性のQOL向上にも大きく貢献しているのです。
低用量ピルの服用方法と注意点
低用量ピルを服用する際は、以下の点に注意が必要です。
また、血栓症や重度の高血圧など特定の疾患がある人、35歳以上で喫煙する人などは、服用を控えた方が良い場合があります。
妊娠中や授乳中の人も、主治医への確認が必須です。
一方で、体質や状況によっては注意が必要なこともあります。
まずは医師に相談し、自分に合った選択をすることが大切です。
ピルを飲まない方がいい人の特徴
ピルは避妊効果だけでなく、生理痛や生理不順の改善など、女性の悩みを解決する働きも期待できます。
しかし、特定の既往歴や体質によっては、ピルの服用が推奨されない場合があります。
血栓症や脳梗塞などの既往歴がある人
血栓症や脳梗塞などの血栓性疾患の既往歴がある人は、ピルの服用により血液が固まりやすくなるリスクが高まるため、医師の判断のもと、服用を控える必要があります。
重度の高血圧などの特定の疾患を持つ人
重度の高血圧や糖尿病、肝臓や腎臓の疾患など、特定の疾患を持つ人は、ピルの服用により病状が悪化するリスクがあります。
医師の判断のもと、服用の可否を決める必要があります。
35歳以上で多量喫煙する人
35歳以上で1日15本以上の喫煙習慣がある人は、ピルの服用により血栓症などのリスクが高まります。
医師の判断のもと、服用の可否を決める必要があります。
ホルモン関連の悪性腫瘍の既往歴がある人
乳がんや子宮内膜がんなど、ホルモン関連の悪性腫瘍の既往歴がある人は、ピルに含まれるホルモンの影響により、がんの再発や悪化のリスクが高まる可能性があります。
医師の判断のもと、服用の可否を決める必要があります。
妊娠中または授乳中の人
妊娠中や授乳中の人は、ピルの服用が胎児や乳児に悪影響を及ぼす可能性があるため、服用は控えるべきです。
妊娠の可能性がある場合や授乳中の場合は、医師に相談しましょう。
低用量ピルの効果と働き
低用量ピルは避妊以外にも、女性特有の悩みを改善する様々な効果があります。
ここでは、低用量ピルがどのように働き、どのような効果が期待できるのかを詳しく見ていきましょう。
月経痛や生理不順の改善
低用量ピルに含まれる黄体ホルモンと卵胞ホルモンが、脳に妊娠したと錯覚させることで、排卵を抑制し、ホルモンバランスを安定させます。
その結果、月経痛や経血量を軽減し、生理周期を整える効果が期待できます。
月経前症候群(PMS)の軽減
月経前症候群(PMS)は、月経前に現れる様々な身体的・精神的症状を指します。
低用量ピルは、PMSの症状を和らげる効果が期待できます。
ただし、PMSの症状や重症度は個人差が大きいため、低用量ピルの効果も人によって異なります。
子宮内膜症の予防・悪化防止
子宮内膜症は、本来子宮内にあるべき子宮内膜が子宮以外の場所で増殖する病気です。
低用量ピルは、子宮内膜症の予防や悪化防止に役立ちます。
子宮内膜症の治療には、低用量ピルの服用だけでなく、手術療法や他の薬物療法を組み合わせることもあります。
治療方針については、医師と相談しながら決めていくことが大切です。
にきびや多毛症の改善
男性ホルモンの作用を抑制するタイプの低用量ピルは、にきびや多毛症などの肌トラブルの改善にも効果が期待できます。
ただし、肌トラブルの原因は個人差が大きく、低用量ピルが全ての人に効果があるわけではありません。
にきびや多毛症が気になる場合は、皮膚科医や婦人科医に相談してみましょう。
低用量ピルを安全に使用するために
低用量ピル(以下、ピル)は避妊効果だけでなく、女性特有の様々な悩みを解決する効果が期待できる医薬品です。
しかし、正しい知識を持って適切に使用することが大切です。
正しい服用タイミングと継続の必要性
ピルの服用を開始するタイミングは、通常、月経が始まった日から1日目もしくは5日目以内とされることが多いです。
定時に飲み忘れなく続けることで、避妊効果や生理痛・PMS等の改善効果を安定して得られます。
ピルに含まれる黄体ホルモンと卵胞ホルモンが、排卵を抑制し、ホルモンバランスを整えることで、様々な効果をもたらすのです。
飲み忘れや服用の中断は、効果の低下につながります。
副作用の可能性と対処法
ピルの服用により、副作用が現れる可能性があります。
よくある副作用として、以下のようなものが挙げられます。
これらの症状は一般的に一時的なものですが、症状が強かったり長引く場合は、医師に相談しましょう。
服用を中止したり、別の種類のピルに変更したりするなど、適切な対処が必要です。
医師との相談の大切さ
ピルは医師の処方箋が必要な医薬品です。
服用中も定期的に婦人科健診を受け、体調の変化を医師に伝えることが大切です。
服用を始める前に、喫煙習慣の有無、家族の病歴、アレルギー歴など、自身の健康状態について医師に正直に話すことが重要です。
その情報を基に、医師がピルの処方可否や種類を判断します。
また、服用中に体調の変化を感じたら、我慢せずに医師に相談しましょう。
副作用かどうかの判断や、服用継続の可否について、医師からアドバイスを受けられます。自己判断で服用を中止するのは避け、必ず医師に相談しましょう。
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低用量ピルに関するまとめ
この記事では、低用量ピルの基本的な仕組みから、避妊以外の効果、服用時の注意点まで、幅広く解説しました。
低用量ピルは、正しい知識を持って適切に使用すれば、女性の健康と幸せに大きく寄与する医薬品です。
一方で、体質や状況によっては注意が必要なこともあるでしょう。
ピルの服用を検討する際は、まずは医師に相談し、自分に合った選択をすることが何より大切です。