月経困難症とは?生理痛は病気?症状の目安とピル治療
先に答え
月経困難症は、月経中の痛みなどが強く、日常生活に支障が出ている状態を指すと言われています。痛みの強さそのものより「生活にどれだけ影響しているか」が目安で、治療の選択肢もあります。低用量ピル(LEP)はその一つですが、合う・合わないや使えないケースがあるため、医師の判断が必要です。
痛み止めが効きにくい、痛みが年々強くなっている、仕事や学校を休むほどつらい場合は、早めに婦人科へ相談してください。
「生理痛は体質だから、みんな我慢している」。そう思って、痛み止めでしのいできた方も多いのではないでしょうか。
最近はSNSでも「生理痛は病気になり得る」「治療の選択肢がある」という声が広がっています。自分も当てはまるのか気になった方に向けて整理します。
こんな人に向けた記事です
- 生理痛は体質で、我慢するものだと思ってきた
- 痛み止めでしのいでいるが、仕事や学校を休むことがある
- 自分の生理痛が月経困難症に当てはまるのか知りたい
月経困難症とは?生理痛とどう違う?
月経困難症とは、月経期間中に起こる下腹部痛や腰痛などの症状が強く、日常生活に支障を来している状態とされています。

生理痛そのものは多くの人にみられるもので、すべてが病気というわけではありません。ただ、痛みのために横になって過ごす、仕事や学校を休む、薬を飲まないと動けないといった場合は、月経困難症として治療の対象になることがあると言われています。
痛み以外にも、吐き気、頭痛、だるさ、下痢、腰の重さなどを伴うことがあります。痛みの感じ方には個人差が大きいため、「ほかの人も我慢しているから」と比べるより、自分の生活にどれだけ影響しているかで考えるのがポイントです。
生理痛の程度や続け方に迷うときは、オンラインで医師に相談する方法もあります。
月経困難症はなぜ起こる?2つのタイプ
月経困難症には、大きく分けて「機能性」と「器質性」の2つのタイプがあると言われています。
機能性は、子宮や卵巣に目立った病気がないのに痛みが出るタイプです。月経のとき、子宮の内側の膜で痛みに関わる物質(プロスタグランジン)が作られ、子宮が強く収縮することが関係すると考えられています。
器質性は、子宮内膜症や子宮筋腫など、別の婦人科の病気が背景にあるタイプです。この場合、年齢とともに痛みが強くなることがあるとされています。
どちらのタイプかは、自己判断ではわかりません。痛みに波がある理由については、痛みとホルモンの関係を解説した記事も参考になります。
生理痛は病気なの?受診を考える目安
生理痛そのものはよくある症状ですが、日常生活に支障が出るほど強い場合は、月経困難症という「治療の対象になり得る状態」と考えられています。
次の表は、受診を考えるときの大まかな目安です。診断ではなく、あくまで参考にしてください。
| 目安 | 様子見でよいことが多い | 相談を検討 |
|---|---|---|
| 痛みの強さ | 数日で落ち着き、普段どおり動ける | 動けない、横になって過ごす日がある |
| 日常生活 | 仕事や学校に大きな影響がない | 仕事や学校を休む、予定を避けるようになった |
| 痛み止め | 1回飲めば落ち着く | 効きにくい、飲む回数や量が増えてきた |
| 経過 | 以前と大きく変わらない | 年々強くなる、月経以外でも痛みがある |
※個人差があります。気になる症状があるときは、医師の判断を優先してください。
よく似た不調に、月経前症候群(PMS)があります。PMSは月経の前に起こる心身の不調で、月経が始まると軽くなることが多いとされ、月経中の痛みが中心の月経困難症とは区別して考えられています。
自宅でできる対処は?
自宅では、体を温める、無理をしない、痛み止めを医師や薬剤師の指示どおりに使うといった工夫で、つらさをやわらげられることがあります。

下腹部や腰を温めると、楽に感じる人がいると言われています。入浴や腹巻き、カイロなどを使うときは、低温やけどに注意してください。
痛み止めは、痛みが強くなる前に飲んだほうが合うと言われることがあります。ただし、使う量や回数は薬によって決まっているため、添付文書や薬剤師の説明に従ってください。
- 体を冷やさないようにして、無理な予定を減らす
- 痛み止めは決められた用法・用量を守って使う
- 痛みの強さや日数を記録して、受診の際に伝える
自分でできる対処で足りない場合や、毎月つらさが続く場合は、我慢を続けずに相談することが大切です。
治療に低用量ピルが使われるのはなぜ?
低用量ピル(LEP)は、排卵や子宮内膜の状態に働きかけることで、月経困難症の症状を軽くする目的で使われる選択肢の一つです。

治療目的のLEPと、避妊目的のピル
月経困難症の治療に使うピルは、LEPと呼ばれることがあります。避妊を目的とするピルとは目的が異なり、保険が使えるかどうかは診断や処方の条件によって変わります。費用や適用の可否は、受診先で確認してください。
月経に伴う痛みや出血量が軽くなる場合があるとされています。一方で、すべての人に同じ効果があるわけではなく、飲み始めに吐き気や不正出血などが起こることもあります。
ピル以外の選択肢と、使えない場合
月経困難症の治療には、ピルのほかに、鎮痛薬、漢方薬、子宮内に装着するタイプの薬剤などの選択肢があると言われています。背景に別の婦人科の病気がある場合は、その治療が中心になることもあります。
ピルには、体質や持病、年齢、喫煙の有無などによって使えない場合があります。自己判断で始めたり、人から譲り受けたりせず、必ず医師の診察を受けてください。
「ピルが合うか」「ほかの方法のほうがよいか」は、症状や体の状態によって変わります。まず医師に相談して決めるのが安心です。
相談の目安チェック
1つでも当てはまる場合は、婦人科で相談してみましょう。オンライン診療で相談できる場合もあります。
よくある質問
生理痛は我慢しないといけないものですか?
我慢しなければならないものではないと考えられています。日常生活に支障が出るほどの痛みは、月経困難症として治療の対象になることがあります。
月経困難症は自分で判断できますか?
自己判断は難しいとされています。痛みの強さや生活への影響、経過を記録し、婦人科で診察を受けると、原因や治療の方向性を相談できます。
低用量ピルを飲めば月経困難症は治りますか?
症状が軽くなる場合があるとされていますが、効果には個人差があり、やめれば症状が戻ることもあります。合う・合わない、使えない場合もあるため医師に相談してください。
月経困難症の治療に保険は使えますか?
診断や処方の条件によって変わります。誰でも保険でもらえるわけではないため、費用や適用については受診先で確認してください。
月経困難症のまとめ
まとめ
- 月経困難症は、月経中の痛みなどで日常生活に支障が出ている状態とされています
- 機能性と器質性の2つのタイプがあり、自己判断では区別できません
- 痛み止めが効きにくい、年々強くなるなどの場合は婦人科へ相談しましょう
- 低用量ピル(LEP)は選択肢の一つですが、合う・合わない、使えない場合があります
- 治療の方法や費用は、診断と医師の判断によって変わります
生理痛は、我慢して当たり前のものではありません。つらさが続くときは、一人で抱え込まずに相談してみてください。エニピルでは、低用量ピルのオンライン診療・処方を行っています。自分に合う方法を知りたいときの相談先として、頭の片隅に置いておいてください。
この記事は一般的な情報をまとめたもので、診断や治療に代わるものではありません。症状や服用中の薬について不安がある場合は、医師・薬剤師に相談してください。
