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マンジャロとウゴービの違いを徹底比較|効果・保険適用の実態・費用・向いている人を正直に解説

メディカルダイエット

「マンジャロとウゴービ、どちらを選べばいいの?」「ウゴービは保険が使えると聞いたけど、自分は対象になるの?」——この記事では、体重減少効果・保険適用の実態・費用の現実・向いている人の条件まで、どちらかを一方的に推すのではなく正直に比較します。

マンジャロ ウゴービ 冒頭

先に結論をお伝えすると、体重減少効果の大きさではマンジャロが優位なことが2024年末の直接比較試験で示されています。一方、ウゴービは日本で唯一の肥満症保険適用薬であり、条件を満たせば費用負担を大幅に抑えられます。ただしその保険適用条件は非常に厳しく、処方できる医療機関も限られているのが現実です。この記事ではその実態も含めて正直に解説します。

この記事でわかること

  • 作用機序・承認用途・基本スペックの違い
  • 直接比較試験(SURMOUNT-5)での体重減少率の差
  • ウゴービ保険適用の条件の厳しさと現実
  • 「保険ウゴービ」「自費ウゴービ」「自費マンジャロ」の3択費用比較
  • ウゴービの心血管保護エビデンスを正直評価
  • 条件別「どちらが向いているか」判断ガイド

マンジャロとウゴービ|まず「何が違うか」を整理する

マンジャロ(一般名:チルゼパチド)とウゴービ(一般名:セマグルチド)は、どちらも週1回の皮下注射で投与するGLP-1関連薬です。食欲抑制・体重減少効果を持つ点は共通していますが、成分・承認用途・作用の仕組み・保険適用の可否に重要な違いがあります。

一目でわかる基本スペック比較表

比較項目 マンジャロ ウゴービ
一般名 チルゼパチド セマグルチド
製造元 イーライリリー ノボノルディスク
日本での承認用途 2型糖尿病治療薬 肥満症治療薬
(日本初・唯一)
作用する受容体 GIP+GLP-1(デュアル) GLP-1のみ
投与方法 週1回・皮下注射 週1回・皮下注射
用量 2.5〜15mg 0.25〜2.4mg
肥満症への保険適用 なし(自費のみ) あり(条件厳格・施設限定)
体重減少率の目安 約15〜22%(試験報告値) 約13〜15%(試験報告値)
心血管保護エビデンス 研究進行中 SELECT試験で確認済み
同成分の別製品 ゼップバウンド(海外・肥満症) オゼンピック(糖尿病)・リベルサス(内服)

← 横にスクロールできます → ※体重減少率は各薬剤の臨床試験報告値。個人差があります。

最大の違いは「承認用途」と「作用する受容体の数」

マンジャロ ウゴービ 違い

2つの薬の違いで最も重要なのは日本での承認用途です。マンジャロは「2型糖尿病治療薬」として承認されているため、ダイエット・肥満症目的での使用は適応外となり、自費診療のみとなります。一方ウゴービは日本で初めて「肥満症治療薬」として承認された薬剤で、一定の条件を満たす患者では保険診療での処方が可能です。この保険適用の有無が、両薬剤の選択に大きく影響します。

もう一つの大きな違いは作用する受容体の数です。ウゴービはGLP-1受容体のみに作用するのに対し、マンジャロはGLP-1とGIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド)の2種類の受容体に同時に作用する「デュアルアゴニスト」です。この相乗効果がより大きな体重減少率につながると考えられています。

ℹ ウゴービとオゼンピックの関係

ウゴービとオゼンピックは同じ有効成分(セマグルチド)を持ちます。オゼンピックは「2型糖尿病治療薬」として承認された注射薬(最大1mg)、ウゴービは「肥満症治療薬」として承認された高用量版(最大2.4mg)です。同じ成分でも用量と承認用途が異なり、保険適用のルールも別になります。リベルサスは同成分の内服薬です。

体重減少効果の比較|直接比較試験(SURMOUNT-5)で判明したこと

「どちらが痩せるか」について、2024年末に画期的なデータが発表されました。SURMOUNT-5試験は、マンジャロとウゴービを同じ条件で直接比較した世界初の大規模試験であり、これまでの間接比較とは異なる高い信頼性を持ちます。

SURMOUNT-5試験(直接比較)の結果

SURMOUNT-5試験は2型糖尿病のない肥満成人を対象に、チルゼパチド(マンジャロの成分)最大15mgとセマグルチド(ウゴービの成分)最大2.4mgを72週間直接比較した第IIIb相試験です。

評価項目 マンジャロ ウゴービ
72週時点の平均体重減少率 −20.2% −13.7%
体重90kgの場合の目安 約18.2kg減 約12.3kg減
20%以上の体重減少を達成した割合 半数以上 マンジャロより低い
副作用による中止率 6.1% 8.0%
統計的有意差 あり(p<0.001)

← 横にスクロールできます → ※SURMOUNT-5試験(72週間・非糖尿病の肥満成人対象)。個人差があります。出典:N Engl J Med. 2025(イーライリリー社発表データ)

注目すべきは、マンジャロのほうが体重減少効果が大きいにもかかわらず、副作用による中止率はマンジャロのほうが低い(6.1% vs 8.0%)という点です。マンジャロのデュアル作用がGLP-1単独よりも消化器への負担を和らげる可能性があるとされています。

各薬剤単独の主要試験データ

SURMOUNT-5以外の各薬剤の主要試験データも確認しておきましょう。試験ごとに対象者・条件・期間が異なるため、SURMOUNT-5との直接比較はできませんが、それぞれの特性を理解する参考になります。

試験名・薬剤 対象・期間 体重減少率
SURMOUNT-1
(マンジャロ15mg)
非糖尿病肥満成人
72週間
平均−20.9%
STEP 1
(ウゴービ2.4mg)
非糖尿病肥満成人
68週間
平均−14.9%
STEP-J
(ウゴービ・日本人対象)
日本人肥満成人
68週間
平均−13.2%

← 横にスクロールできます → ※各試験の対象者・条件・用量が異なります。SURMOUNT-1はSURMOUNT-5と対象が類似していますが別試験です。個人差があります。

効果の差が生まれる理由

マンジャロ ウゴービ 効果

マンジャロがウゴービを上回る体重減少効果を示す主な理由は、GIPへの作用が加わることによる相乗効果です。GIPはGLP-1と異なる経路で脂肪代謝・エネルギー消費・インスリン感受性に働きかけると考えられており、GLP-1単独では届かない代謝改善が期待されます。

また、GIPはレプチン(食欲抑制ホルモン)の感受性を高める可能性があるという報告もあり、脳レベルでの食欲コントロールが強化される可能性があります。ただしこのメカニズムの詳細は現在も研究が続いており、完全には解明されていません。

⚠ 数値比較の注意点

臨床試験の数値はすべて「平均値」であり、個人差が非常に大きいことを忘れないでください。「マンジャロを使えば必ず20%痩せる」ということではありません。効果は体質・生活習慣・用量・継続期間によって大きく異なります。また、ウゴービの13.7%という数値も、従来の肥満治療薬と比べて非常に優れた数値です。

ウゴービ保険適用の実態|条件の厳しさと処方できる施設の現実

「ウゴービは保険が使える」という情報を目にして関心を持った方も多いでしょう。確かにウゴービは2024年2月から肥満症治療薬として保険適用になりましたが、その条件は非常に厳格で、処方できる医療機関も限られています。事前に実態を把握しておくことで、「思ったより難しかった」という落とし穴を避けられます。

ウゴービ保険適用の4つの条件(詳細解説)

厚生労働省が定めた最適使用推進ガイドラインに基づき、ウゴービを保険適用で使用するにはすべての条件を満たす必要があります。

⚠ 保険適用の4条件(すべて満たす必要あり)

  • 条件①:基礎疾患がある——高血圧・脂質異常症・2型糖尿病のいずれか1つ以上の診断がある
  • 条件②:BMIが基準を満たす——「BMI35以上(高度肥満)」または「BMI27以上かつ肥満に関連する健康障害を2つ以上合併」していること。健康障害には高血圧・脂質異常症・2型糖尿病・閉塞性睡眠時無呼吸症候群・非アルコール性脂肪肝炎(NASH)等が該当
  • 条件③:食事・運動療法を6か月以上実施しても効果不十分——薬物療法の前に生活習慣改善を十分に試みた記録が必要。さらに2か月に1回以上の頻度で管理栄養士による栄養指導を受けた記録も必要
  • 条件④:合併症への薬物療法も実施中——高血圧・脂質異常症・2型糖尿病に対する薬物療法を含む適切な治療が行われていること

このうち特に見落とされがちなのが条件③です。「今日から使いたい」と思っても、食事・運動療法を6か月以上継続し、管理栄養士の指導を受けたという記録がなければ保険適用になりません。つまり保険でウゴービを使うには、薬物療法に入る前に半年以上の準備期間が必要ということです。

処方できる医療機関が限られる理由

マンジャロ ウゴービ 制限

ウゴービを保険適用で処方できるのは、製薬会社の適正使用推進委員会に登録された施設基準を満たす医療機関のみです。具体的には、肥満症治療に精通した専門医(内科・糖尿病内科・循環器内科・内分泌代謝科等の専門医)が常勤または連携している施設が対象となります。

これは万が一重篤な副作用が発生した場合に適切な対応ができる体制を担保するためです。結果として、一般の内科クリニックやオンライン診療クリニックでは保険処方ができないケースがほとんどで、大学病院・総合病院・肥満症専門外来に限られることが多いのが現状です。

ℹ 自費でのウゴービ処方について

2026年現在、保険適用の条件を満たさない方向けに、自費診療でウゴービを処方するクリニックも増えています。自費診療では施設基準の縛りがなく、BMIや合併症の有無に関わらず医師の判断で処方されることがあります。ただし自費の場合は全額自己負担となり、費用は月額20,000〜80,000円程度と幅があります。

保険適用を目指す場合のステップと現実的な期間

保険適用でウゴービを使いたい場合、以下のステップを踏む必要があります。スムーズに進んでも半年以上かかることを念頭においておく必要があります。

保険適用ウゴービへの道のり

  • STEP 1:施設基準を満たす医療機関を受診する——大学病院・総合病院・肥満症専門外来を探す。かかりつけ医からの紹介状があるとスムーズ
  • STEP 2:肥満症の診断・合併症の確認——血液検査・血圧測定・合併症の有無を確認し、保険適用条件のBMI・健康障害を確認する
  • STEP 3:食事・運動療法を6か月以上継続——管理栄養士の栄養指導を2か月に1回以上受け、記録を残す。この段階がボトルネック
  • STEP 4:効果不十分の判定を受ける——十分な体重減少が得られなかったと医師が判断した場合、薬物療法の検討へ
  • STEP 5:ウゴービ処方開始——保険適用の期間は最長72週(約1年4か月)。3か月ごとに効果評価あり

「今すぐ治療を始めたい」「保険適用の条件を満たせるか分からない」という方は、まず自費診療という選択肢も現実的です。マンジャロ(自費)またはウゴービ(自費)は多くのクリニックで処方を受けられます。

費用の3択比較|ウゴービ(保険)・ウゴービ(自費)・マンジャロ(自費)

費用を比較するとき、マンジャロとウゴービの単純な月額比較だけでは不十分です。「ウゴービ(保険適用)」「ウゴービ(自費)」「マンジャロ(自費)」の3択を並べて整理することで、自分の状況に合った現実的な選択ができます。

保険適用時のウゴービの費用(月額・自己負担)

保険適用(3割負担)でウゴービを使用できる場合、薬剤費の自己負担は月額で約9,000〜18,000円程度とされています(用量・自己負担割合により異なる)。これに加えて診察料・栄養指導料・検査料等がかかりますが、自費診療と比べると費用負担は大幅に軽減されます。

ℹ 保険適用ウゴービの費用の目安

3割負担の場合、ウゴービ薬剤費の月額自己負担は約2,000〜18,000円と幅があります(用量0.25mg〜2.4mgで異なる)。ただし診察料・栄養指導料・血液検査等の諸費用が別途かかるため、総コストは施設によって異なります。高額療養費制度の対象になる場合もあります。最新の自己負担額は処方医療機関に確認してください。

自費でのウゴービ・マンジャロの費用比較表

保険適用の条件を満たさない場合、または自費診療クリニックを選択する場合の費用相場を整理します。以下は2026年時点の一般的な市場価格をもとにした概算です。

選択肢 月額の目安 6か月の総コスト目安 主な特徴
ウゴービ
(保険適用・3割負担)
薬剤費約2,000〜18,000円
(+診察・指導費)
最も安い 条件厳格・施設限定
6か月前治療が必要
ウゴービ
(自費・導入期0.25mg)
約17,000〜25,000円 肥満症適応内・すぐ開始可
ウゴービ
(自費・維持用量2.4mg)
約40,000〜80,000円 最大用量・効果最大化
マンジャロ
(自費・導入期2.5mg)
約15,000〜30,000円 すぐ開始可・多くの施設で処方
マンジャロ
(自費・5〜10mg)
約30,000〜70,000円 約165,000〜280,000円 最も高い体重減少効果

← 横にスクロールできます → ※2026年時点の概算。クリニック・用量・診察料・送料により大きく異なります。保険3割負担の数値は薬剤費のみの目安です。

費用面の選択肢を整理すると、保険適用条件を満たせるならウゴービ(保険)が最も費用負担を抑えられます。ただし保険適用には6か月以上の前治療期間と施設選びが必要です。すぐに治療を始めたい方・保険条件を満たしにくい方には、自費でのウゴービまたはマンジャロが現実的な選択肢です。

⚠ 費用に関する注意点

ダイエット目的での使用はマンジャロ・ウゴービともに医療費控除の対象外となる場合がほとんどです(2型糖尿病・肥満症の治療目的は対象になる場合あり)。また、いずれの薬剤も個人輸入・非正規ルートによる入手は偽造品・品質管理不備のリスクがあり、絶対に避けてください。

副作用の比較|種類・頻度・中止率

マンジャロとウゴービはどちらも同種の消化器症状が中心的な副作用であり、その種類・対処法・注意点は共通している部分が多くあります。SURMOUNT-5試験の中止率データも踏まえて整理します。

共通する副作用(消化器症状)

両薬剤で5%以上の患者に報告される主な副作用は消化器症状です。胃の排出を遅らせる作用機序から生じるもので、投与開始直後や増量時に出やすく、多くの場合は時間とともに軽減します。

両薬剤に共通する主な副作用と対処法

  • 吐き気・胃のむかつき……食事を少量・複数回に分け、脂っこい食事を避ける。注射のタイミングを週末に設定するなど生活に合わせた工夫も有効
  • 下痢・軟便・便秘……水分を十分に摂り、食物繊維をバランスよく取る。症状が続く場合は医師に相談
  • 食欲不振・嘔吐……嘔吐が続く場合は脱水に注意し水分補給を優先する。症状が強い場合は吐き気止めの処方を医師に相談
  • 腹痛・胃もたれ……食後すぐに横にならない、消化の良い食事を心がける

以下の症状が現れた場合は自己判断せず、速やかに医療機関を受診してください。これらは両薬剤に共通する重篤な副作用の兆候です。

⚠ すぐに受診が必要な症状(両薬剤共通)

  • これまで経験したことのない激しい腹痛・背中の痛みが持続する(急性膵炎の可能性)
  • 右上腹部の痛み・発熱・黄疸(胆嚢炎・胆管炎の可能性)
  • 顔・喉の腫れ・呼吸困難(アレルギー反応の可能性)
  • 強い低血糖症状(冷や汗・手の震え・意識がぼんやり)
  • 日常生活に支障が出るほどの吐き気・嘔吐・倦怠感が続く

SURMOUNT-5での副作用中止率の差

SURMOUNT-5試験では、副作用を理由に治療を中断した割合はマンジャロ群6.1%・ウゴービ群8.0%と、マンジャロのほうが低い結果が出ています。「効果が大きいほど副作用も強い」と思われがちですが、このデータはその逆を示しています。

理由として、マンジャロのGIP作用が消化器症状を部分的に和らげる可能性があるとする報告があります。ただし、個人差が大きく、マンジャロで強い副作用が出る方もいます。「副作用が出にくい」と断言できるものではなく、あくまでも試験データの一つとしてご理解ください。

ウゴービが優れている点——マンジャロと並べて正直に評価する

体重減少効果の数値比較ではマンジャロが優位ですが、ウゴービにはマンジャロを上回る、あるいは現時点では差がない重要な強みが存在します。正確な判断のために公平に整理します。

心血管保護エビデンス(SELECT試験)

ウゴービの大きな強みが心血管疾患の発生リスクを低下させるエビデンスです。2023年に発表されたSELECT試験では、2型糖尿病を持たない過体重・肥満の心血管疾患患者17,604人を対象に、ウゴービ(セマグルチド2.4mg)の投与効果を約5年間追跡しました。

この試験では、ウゴービ投与群でプラセボ群と比べて心血管死・非致死的心筋梗塞・非致死的脳卒中の複合エンドポイントが約20%低下したことが確認されました。これは体重減少の効果だけでなく、ウゴービ(セマグルチド)そのものが持つ心臓・血管への保護作用の可能性を示すものとして、医療界で大きく注目されています。

SELECT試験のポイント

  • 対象:2型糖尿病なし・過体重または肥満・心血管疾患既往あり(17,604人)
  • 期間:平均約5年間(65か月)の追跡
  • 結果:主要心血管イベント(心臓死・心筋梗塞・脳卒中)が約20%低下
  • 意義:体重減少の効果を超えた、薬剤独自の心血管保護作用の可能性を示す

マンジャロについても同分野での大規模研究(SURMOUNT-MMO等)が進行中ですが、SELECT試験に匹敵する心血管アウトカムデータは2026年時点ではまだ出揃っていません。心臓病・脳卒中の既往がある方や心血管リスクが高い方にとっては、ウゴービの心血管保護エビデンスが薬剤選択の重要な根拠になります

日本で唯一の肥満症保険適用薬という位置づけ

ウゴービは2024年2月時点で日本において肥満症治療薬として保険適用を受けた初めての薬剤です(注:ゼップバウンドは2025年4月に肥満症適応で発売開始)。条件を満たす方にとっては、薬剤費の自己負担を大幅に抑えながら医療管理のもとで体重管理に取り組める唯一の選択肢となります。

また、肥満症への適応が明確に承認されているため、単に「痩せたい」という美容目的でなく「肥満に伴う健康リスクを医療として管理したい」という方にとって、医療的正当性の観点でもウゴービが有力な選択肢になります。

ℹ ゼップバウンドについて

マンジャロと同じ成分(チルゼパチド)を持つ肥満症治療薬「ゼップバウンド」が2025年4月に日本で発売されました。肥満症への適応を持ちますが、2026年時点での保険適用条件・処方状況については最新情報を担当医または厚生労働省の公式情報でご確認ください。

マンジャロ・ウゴービ、どちらが向いているか|条件別判断ガイド

ここまでの比較を踏まえ、「どちらが自分に向いているか」を条件別に整理します。最終的な判断は必ず医師との相談のうえで行うことが前提ですが、事前に整理しておくと診察がスムーズになります。

マンジャロが向いている人

マンジャロが向いている人

  • より大きな体重減少を最優先したい方……直接比較試験でマンジャロが約6.5ポイント上回る体重減少率を示している。大幅な減量を目指す方・BMIが高い方に向いている
  • すぐに治療を始めたい方……ウゴービ保険適用には6か月以上の前治療期間が必要だが、マンジャロは自費診療で多くのクリニックからすぐに処方を受けられる
  • ウゴービ(またはGLP-1薬)で効果が頭打ちになった方……GIP作用が加わることでGLP-1単独より強い減量効果が期待される
  • 2型糖尿病と体重管理の両方を改善したい方……血糖コントロール効果もウゴービを上回ることが試験で示されている
  • 注射操作をシンプルにしたい方……1回使い切りオートインジェクター式で針交換不要。自己注射が初めての方でも扱いやすい設計

ウゴービが向いている人(保険適用可能な方・心血管リスク重視の方)

ウゴービが向いている人

  • 保険適用の条件を満たす方——BMI35以上、またはBMI27以上かつ合併症2つ以上あり、かつ6か月以上の生活習慣改善歴がある方。費用負担を大幅に抑えながら治療できる
  • 心臓病・脳卒中の既往がある方・心血管リスクが高い方——SELECT試験で心血管イベント20%低下が確認されており、体重減少以外の目的でも医師から選択されることがある
  • 「肥満症」という明確な医療診断のもとで治療したい方——ウゴービは肥満症治療薬として正式に承認されており、医療としての正当性が明確
  • 副作用を慎重に確認しながら進めたい方——使用実績・安全性データの蓄積量が豊富で、段階的な用量調整の予測が立てやすい面がある
  • 用量を細かく調整しながら使いたい方——ダイヤル式デバイスで0.25mg・0.5mg・1.0mg・1.7mg・2.4mgと細かく設定が可能

ℹ 編集部メモ

「どちらが優れているか」ではなく「どちらが今の自分の状況に合っているか」が選択の核心です。保険適用を目指せる状況なら費用面でウゴービが有利、すぐに効果の大きい治療を始めたいならマンジャロが有力——という整理が一つの目安になります。迷ったら、まず医師に自分の状況を正直に話して相談することが最善です。

よくある質問(FAQ)

マンジャロとウゴービについてよく寄せられる疑問にお答えします。

Q. マンジャロとウゴービは同時に使えますか?

併用できません。どちらもGLP-1受容体に作用する薬剤であるため、同時使用すると吐き気・嘔吐・低血糖などの副作用リスクが大幅に高まります。使用する場合は必ずいずれか一方のみを医師の指示に従って使用してください。

Q. ウゴービの保険が使えない場合の選択肢は?

保険適用条件を満たさない場合の選択肢は3つです。①自費でウゴービを処方する(月額20,000〜80,000円程度)、②自費でマンジャロを処方する(月額15,000〜70,000円程度)、③先に6か月の生活習慣改善療法を行って保険条件を整える——のいずれかになります。「すぐに治療を始めたい」場合はマンジャロ(自費)が最も処方を受けやすい選択肢です。

Q. マンジャロも将来的に肥満症の保険適用になりますか?

マンジャロと同じ成分(チルゼパチド)を持つ肥満症治療薬「ゼップバウンド」が2025年4月に日本で発売されています。保険適用の有無・条件については最新情報が変わる可能性があるため、担当医または厚生労働省の公式情報をご確認ください。

Q. ウゴービとオゼンピックは同じ薬ですか?

どちらも有効成分はセマグルチドですが、承認用途・用量・保険適用が異なります。オゼンピックは「2型糖尿病治療薬」として承認された注射薬(最大1mg)で、糖尿病治療目的であれば保険適用となります。ウゴービは「肥満症治療薬」として承認された高用量版(最大2.4mg)で、肥満症の条件を満たす場合に保険適用となります。目的と状況によってどちらを使うかが変わります。

まとめ

マンジャロとウゴービの違いを、効果・保険適用の実態・費用・心血管エビデンス・向いている人の観点から比較してきました。最後に重要なポイントを整理します。

この記事のまとめ

  • 最大の違いは「承認用途」。マンジャロは2型糖尿病治療薬(肥満症は自費のみ)、ウゴービは肥満症治療薬(条件付きで保険適用あり)
  • SURMOUNT-5直接比較試験でマンジャロ(−20.2%)がウゴービ(−13.7%)を約6.5ポイント上回る体重減少率を示した。副作用中止率もマンジャロが低い(6.1% vs 8.0%)
  • ウゴービの保険適用条件は非常に厳格(BMI・合併症・6か月前治療・管理栄養士指導等)。処方できる医療機関も大学病院・専門施設に限られる
  • 費用は「ウゴービ(保険)<ウゴービ(自費)≒マンジャロ(自費)」の順。保険適用を受けられるなら圧倒的に費用が抑えられる
  • ウゴービはSELECT試験で心血管イベント約20%低下が確認済み。心血管リスクが高い方にはこの点でウゴービが有力
  • 両薬剤の併用は不可。選択・切り替えは必ず医師との相談のもとで行う

「大きな体重減少を今すぐ目指したい・保険条件を満たせない」ならマンジャロ(自費)、「保険適用条件を満たせる・心血管リスクを重視する・費用を最小化したい」ならウゴービ——この整理が選択の出発点になります。どちらの薬も非常に優れた効果が報告されており、医師の管理のもとで正しく使うことが最も大切です。

免責事項・参考文献

※本記事は医療情報の提供を目的としており、診断・治療の代替となるものではありません。

※掲載情報は執筆時点(2026年6月)のものです。保険適用条件・薬価・処方施設基準は変更される場合があります。最新情報は担当医または厚生労働省・各製薬会社の公式情報でご確認ください。

※効果・副作用には個人差があります。いずれの薬剤も使用前に必ず医師の診察を受けてください。

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