この痛み大丈夫?生理痛の重さレベル診断

生理痛の程度は人それぞれですが、その痛みを可視化することはできません。
そのため、自分の痛みは大したことがないと我慢する女性も少なくありません。
しかし、その痛みには病気が関係しているかもしれません。
本記事では自身の生理痛の重さがどのくらいなのかレベル診断をしていきます。
また、生理痛で病院に行くべきかどうかもご紹介するため、生理痛が重くてつらい方はぜひ参考にしてみてください。
生理痛重さレベル診断:セルフチェックしてみよう
自分の生理痛の程度がどのくらいなのかを知るために、ここでは生理痛の重さをレベル診断をしていきます。
自分自身の日頃の生理痛に当てはまるものがあるかセルフチェックしてみましょう。
生理痛重さレベル診断:軽度
軽度の生理痛は女性の7割※1に起こっているといわれています。
軽度の場合、そのほとんどが日常生活への影響を伴わないとされています。また、鎮痛剤の服用もほとんどありません。
ほかにも、生理が軽い場合には生理についても以下の3つが当てはまります。
- ・月経周期は25~38日
- ・経血量は20~140ml
- ・出血持続日数は3~7日
参考
生理痛重さレベル診断:中度
生理痛の重さが中度の場合には、日常生活にある程度支障が出ることから、鎮痛剤が必要となるケースが多いです。
ただし、中度の場合ほとんどが薬を服用すれば痛みは改善できます。ほかにも中度の生理痛の場合には次のような症状があります。
- ・生理痛だけでなく腰痛もある
・年々生理痛が重くなっている
・市販の鎮痛剤を服用すれば改善するものの、毎月同じような痛みが来る
生理痛重さレベル診断:重度【注意】
生理痛の重さが重度の場合には、鎮痛薬が効かないというケースがほとんどです。
また、日常生活に大きく影響を及ぼし、鎮痛薬を服用しなければ動けず、寝込んでしまいます。
まれにではありますが、強い痛みによってショックを起こして救急搬送が必要となるケースもあります。
ほかにも重度の生理痛では次のようなことが起こるでしょう。
- ・生理中以外も下腹部痛がある
・排便時にも下腹部が痛む
・ ギューッと締め付けられるように痛む
・ 出血量が多い
・レバーのような塊が出る
・ 出血期間が長い
重度の月経痛は身体的苦痛だけでなく、心理的、環境的な苦痛を伴います。
さらには生活の質を阻害することも分かっており、早急の治療が必要といえます。
生理痛が重いのは病気?病院に行くレベルは?
生理痛が重い場合には、病気の可能性も考えられます。
そのため、重い生理痛の場合にはなるべく早く治療をするのが望ましいといえます。
生理痛が重い場合にまず考えられる病気は月経困難症です。
月経困難症には2つの種類があるため、ここではそれぞれの種類について解説します。
また、月経困難症は病院に行くべきなのかと悩む方もいるでしょう。あわせて病院に行くレベルについても解説します。
機能性月経困難症
機能性月経困難症とは、生理痛の原因となる病気が認められない生理痛です。
生理痛のほとんどが機能性月経困難症といわれています。
とくに、初経から2~3年間の生理痛は機能性生理痛といわれており、特に思春期に多い生理痛です。
機能性月経困難症の場合には,月経の初日~2日目頃の出血が多いタイミングで強くなります。
機能性月経困難症の原因となるのがプロスタグランジンです。プロスタグランジンが、多く分泌されることで、子宮を過剰に収縮されます。
すると、機能性月経困難症による月経痛が起こると考えられているのです。
排卵周期が確立されるほど、プロスタグランジンの分泌量が増えて、過剰な収縮が起こると考えられています。
生理がはじまったころは生理痛が無かったのに、生理が継続するにつれて生理痛が重いと感じてくるのはこのためです。
器質性月経困難症
器質性月経困難症とは、生理痛を引き起こす病気が原因で起こっている生理痛です。
器質性月経困難症を引き起こす原因となる病気は、子宮内膜症,子宮筋腫,子宮腺筋症などです。ほかにも子宮や子宮頸部の奇形なども原因として考えられます。
器質性月経困難症の有症者は30歳以上が多く、主な年齢層は20~40歳代です。
しかし最近では子宮内膜症の有病者が増加したことによって10~20歳代でも機能性月経困難症を発症するケースがあります。
機能性月経困難症は年齢とともに軽快しますが、特に妊娠出産を契機に軽快するケースも多いです。
中度~重度の方は病院を受診しよう
生理痛の重さにはレベルがありますが、特に中度~重度は病院の受診を検討しましょう。
中度~重度の生理痛の場合には月経困難症である可能性が極めて高いです。
特に器質性月経困難症については検査をしなければ診断ができません。
また、器質性月経困難症の原因となる病気の中には不妊の原因となるものもあるため、将来、妊孕性が低下する可能性が高まります。
妊娠を希望する女性で生理痛が重い方は、検査を受けて原因を解明し、必要に応じた治療を受けるのがよいでしょう。
妊娠を希望していなくても、中度~重度の生理痛は日常生活の質を低下させます。そのため、治療を受けることが望ましいです。
生理痛が起こる原因
生理痛が起こる原因は前述模したようにプロスタグランジンという物質が深く関係しています。
プロスタグランジンとは、子宮内膜の内側で分泌されるホルモンであり、子宮においては子宮の平滑筋や子宮の血管を収縮させる働きがあります。
ほかにもは末梢血管拡張、気道抵抗低下、胃酸分泌減少などの作用があり、生理痛以外の傷みにおいてもプロスタグランジンが関係しています。
このプロスタグランジンは妊娠が成立していないと判断した場合に分泌され、子宮内膜を排出するために分泌されるものです。
しかし、プロスタグランジンの分泌量が多くて、子宮収縮の力が強くなると、生理痛が起こります。
また、プロスタグランジンの分泌量や子宮の収縮力については、一般的であったとしても、子宮頸管が狭いと、収縮して脱落した血液の排出がスムーズに進まず、生理痛が起こるのです。
ほかにも血流が悪いと月経血がうっ滞して排出されず、生理痛の原因になると考えられています。
さらに、プロスタグランジンは排卵が起こらないと分泌されないと考えられています。
月経がはじまった当初は月経痛が起こっていなかったのに、月経が進むにつれて、月経痛が起こるのはこのためです。
中学生や高校生で生理痛が重い場合には子宮頚管が狭いことも大いに関係しているでしょう。
ほかにも前述したように子宮に関する病気が原因のケースもあります。
例えば、子宮の中にこぶなどの異物が存在している、子宮内膜が多い、子宮の形が変形していて収縮時に過度の力が必要となるなどの理由で、生理痛が重くなることもあるのです。
生理痛の対処法
生理痛が重くて辛い場合には、我慢せず何かしらの対処をすることが必要です。
生理痛の対処方法として推奨されているのは以下の方法です。
鎮痛薬を服用する
痛みが強い場合には我慢せずに鎮痛薬、いわゆる痛み止めを服用しましょう。
痛み止めのうち、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)はプロスタグランジン合成阻止剤のため、プロスタグランジンが原因となる痛みに対して有効です。
痛み止めについては薬だから害になるのではと考え、積極的に服用されない方もいます。
しかし、プロスタグランジンの量が増えれば増えるほど生理痛は重いものとなります。
生理痛が重いと感じたタイミングで鎮痛薬を服用しても効果がない場合もあります。
そのため、痛みについては我慢せず、痛みがするかもしれないと予感したタイミングで早めの服用をすることがおすすめです。
鎮痛剤は内服薬で問題ありません。
しかし、痛みが強い場合や内服薬では効かない場合、なるべく早く痛みをとりたい場合には座薬タイプの鎮痛剤の方が高い効果が期待できるためおすすめです。
身体を動かして血流を良くする
血流が悪くなり、子宮内で血液がうっ滞すると生理痛を重くする原因となるため、身体を動かして血流を良くしましょう。
月経の始まる1週間くらい前からランニングや水泳、エアロビクスなど全身を動かす運動を生活に取り入れてみましょう。
運動をする時間がないという場合には、屈伸運動だけでも効果が期待できます。
特に、骨盤や股関節、おしりや太ももあたりを積極的に動かしましょう。
日常生活を見直す
身体を冷やさないようにするために、日常生活も見直しましょう。
腰回りを冷やさないように衣服の調整をするのはもちろんですが、ゆっくりと湯船に使ったり、温かいものを食べたり飲んだりしましょう。
添加物やトランス脂肪酸(食物油脂)、白砂糖などは身体を冷やすといわれているため、生理痛が重いと感じる方は、生理期間だけでも控えるのが良いでしょう。
低用量ピルを服用する
生理痛の原因となるプロスタグランジンは、卵巣から分泌される黄体ホルモンが関係して分泌されているため、黄体ホルモンの分泌量を調整することで、生理痛が緩和できます。
この黄体ホルモンの分泌量を調整する薬剤が低用量ピルです。
低用量ピルにより子宮内膜の増殖が抑制されると、プロスタグランジン産生が減少し、生理痛の緩和につなががります。
低用量ピルの服用により多くの人が仕事も日常生活も楽に過ごせるようになることが分かっているため、中度~重度の生理痛に悩まされている人にもおすすめです。
低用量ピルにはさまざまな種類があるうえに、副作用もあります。
さらに、禁忌といって服用そのものを禁じられている人もいるため、医師に相談し、自分に合った低用量ピルを処方してもらいましょう。
低用量ピルを処方してもらうために婦人科へ行くのが面倒、時間がないという方には、オンライン診療でピルを処方してもらうこともできます。
まとめ
生理痛の重さレベルは軽度~重度までありますが、特に中度~重度の場合には、医療機関を受診して原因を解明し、必要であれば治療をすることが望ましいです。
生理痛が重い場合には、日常生活を見直したり、鎮痛薬を服用して痛みを和らげたりする対処療法が一般的です。
しかし、根本から痛みを取り除きたいという場合には低用量ピルの服用がおすすめです。
低用量ピルを処方してもらうために、医療機関を受診するのは、スケジュール的にもむずかしいという方はオンラインでのピル処方がおすすめです。
エニピルならば、提携先の医師が丁寧に診察をして自分に合ったピルを処方してもらえます。
生理痛が辛く、低用量ピルを服用してみたいと考えている方は、エニピルをぜひご活用ください。
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