アフターピルはいくらが相場?購入場所や薬ごとのメリットデメリットを解説
アフターピルの処方を検討しているとき、「いくらかかるのか」という費用面は気になるポイントでしょう。
急いで入手したい状況だからこそ、事前に相場を知っておきたいと思うのは自然なことです。
アフターピルの価格は8,000円〜15,000円が相場とされていますが、お薬の種類や入手先によって金額は大きく異なります。
保険が適用されない自由診療のため、医療機関ごとに価格設定が異なる点も把握しておく必要があります。
この記事では、アフターピルの購入場所別・種類別の価格比較や、それぞれのメリット・デメリットを整理しています。
自分に合った方法を選ぶための参考にしてください。
アフターピルは8,000円~15,000円が相場
アフターピルの価格相場は、8,000円〜15,000円程度です。
お薬の種類や入手する場所によって金額に幅があり、同じお薬でも医療機関ごとに価格が異なることがあります。
価格差が生じる理由は、アフターピルが保険適用外の自由診療であるためです。
自由診療では医療機関が独自に価格を設定できるため、診察料やお薬代に差が出やすくなっています。
「思ったより高い」と感じる方もいるかもしれませんが、保険が適用されないことを理解しておくと納得しやすいでしょう。
アフターピルの入手先としては、医療機関での対面受診・オンライン診療・一部の薬局の3つがあります。
それぞれ価格帯や受け取りまでの流れが異なるため、自分の状況に合った方法を選ぶことが大切です。
アフターピルの種類には、主にヤッペ法・ノルレボ・エラの3つがあります。
種類によって避妊効果や副作用の出方、服用できる時間の猶予が異なるため、特徴を把握したうえで選択してください。
アフターピルの効果と副作用
アフターピルは、性交渉後に服用することで妊娠を防ぐ効果が期待できる緊急避妊薬です。
主な作用として排卵を抑制したり遅らせたりすることで、受精が成立しにくい状態をつくります。
服用のタイミングが早いほど避妊効果は高まり、72時間用のノルレボでは72時間以内の服用で約97%、24時間以内であれば99%以上の効果が期待できるとされています。
120時間用のエラでは72時間以内の服用で97%、24時間以内であれば99%と言われ、120時間近くの服用でも95%の避妊率があるのが特徴です。
一方で、吐き気・頭痛・倦怠感・不正出血などの副作用が出ることがあります。
副作用の程度には個人差がありますが、多くの場合は一時的な症状にとどまります。
強い吐き気でお薬を吐いてしまった場合は再服用が必要になることもあるため、不安があれば処方元に相談すると安心です。
購入場所による金額の違い
アフターピルを入手できる場所は、病院・オンライン診療・一部薬局の3つです。
それぞれ価格帯や診察の流れ、受け取りまでの時間が異なるため、状況に応じた選択が重要になります。
個人輸入サイトで海外製のアフターピルを購入する方法もありますが、偽造品や粗悪品が混入しているリスクがあるため避けてください。
また、一般的なドラッグストアではアフターピルを購入できません。
以下の表で、購入場所ごとの特徴を比較しています。
【購入場所別の比較】
| 項目 | 病院 | オンライン診療 | 一部薬局 |
|---|---|---|---|
| 価格帯 | 7,000円〜14,000円 | 8,800円〜15,000円 | 7,000円〜9,000円 |
| 診察方法 | 対面診察 | ビデオ通話・電話・チャット | 薬剤師との対面相談 |
| 処方までの時間 | 当日(待ち時間あり) | 最短数分〜当日 | 当日 |
| 受け取り方法 | 院内処方または近隣薬局 | 配送(即日発送対応あり) | 店頭で直接受け取り |
| 対応時間 | 診療時間内 | 24時間対応のクリニックあり | 営業時間内 |
自分の状況や優先したいポイントに合わせて、最適な入手先を選んでください。
病院は7,000円~14,000円
病院でアフターピルを処方してもらう場合、費用は7,000円〜14,000円程度が目安です。
医療機関によって診察料や処方料の設定が異なるため、同じお薬でも価格に差が出ることがあります。
受診の流れとしては、産婦人科や婦人科を予約または直接来院し、問診・診察を受けたあとに処方を受けます。
院内でお薬を受け取れる場合と、処方箋を持って近隣の薬局で購入する場合があるため、事前に確認しておくと安心です。
病院受診のメリットは、医師と対面で相談できる点にあります。
体調や既往歴に不安がある方、直接説明を聞きたい方には適した方法といえるでしょう。
一方で、診療時間が限られていることや、待ち時間が発生しやすい点はデメリットになります。
土日祝日や夜間に対応している医療機関は限られるため、急いでいる場合は事前に診療状況を確認してください。
オンライン診療は8,800円~15,000円
オンライン診療でアフターピルを処方してもらう場合、費用は8,800円〜15,000円程度です。
診察料・お薬代・配送料が含まれた価格設定になっていることが多く、クリニックによって総額が異なります。
受診の流れは、スマートフォンやパソコンから予約を行い、ビデオ通話や電話で医師の診察を受けます。
診察後は処方が確定し、お薬が自宅や指定の場所へ配送される仕組みです。
オンライン診療のメリットは、24時間対応のクリニックがある点や、自宅から受診できる点にあります。
誰にも会わずに処方を受けられるため、プライバシーを重視したい方にも適しています。
デメリットとしては、お薬の到着まで時間がかかる場合がある点が挙げられます。
即日発送やバイク便に対応しているクリニックを選ぶと、より早くお薬を受け取れるでしょう。
一部薬局は7,000円~9,000円
一部の薬局では、処方箋なしでアフターピルを購入できる試験販売が行われています。
この場合の費用は7,000円〜9,000円程度で、薬剤の費用のみの価格です。
購入の流れは、対象の薬局を訪れて薬剤師と対面で相談し、必要事項を確認したうえでお薬を受け取ります。
厚生労働省の「緊急避妊薬の適正販売に係る環境整備のための調査事業」として実施されており、対象店舗は限られています。
メリットは、医師の診察なしで直接購入できる点と、比較的安価に入手できる点です。
店頭で当日受け取れるため、すぐにお薬が必要な方には便利な選択肢となるでしょう。
デメリットとしては、対象薬局が全国的に少なく、近くに店舗がない可能性があります。
また、薬剤費用とは別に、後日の妊娠検査薬や医療機関受診にかかる費用が発生する場合もある点を把握しておいてください。
アフターピルの種類による金額の違い
アフターピルには複数の種類があり、それぞれ価格や効果、服用可能な時間が異なります。
大きく分けると、ノルレボ錠・エラワン錠とそのジェネリック医薬品を使用する方法と、ヤッペ法の2パターンがあります。
ノルレボやエラワンは緊急避妊専用に開発されたお薬であり、避妊効果が高いとされています。
一方、ヤッペ法は中用量ピルを代用する方法で、費用は抑えられますが避妊効果や副作用の面で違いがあります。
どのお薬を選ぶかによって総額が変わるため、それぞれの特徴を理解したうえで判断することが大切です。
ノルレボ・エラワンなどは5,800円~15,000円
ノルレボ錠やエラワン錠、およびそれらのジェネリック医薬品の価格は5,800円〜15,000円程度です。
医療機関やお薬の種類によって価格が異なり、先発品よりジェネリックのほうが安価に設定されていることが一般的です。
ノルレボ錠は性交渉後72時間以内に服用することで効果を発揮し、24時間以内の服用で95%以上の避妊効果が期待できます。
エラワン錠は120時間以内まで服用可能であり、時間的な猶予が長い点が特徴です。
いずれも1回の服用で完結するため、飲み忘れのリスクが少ないというメリットがあります。
副作用としては吐き気・頭痛・倦怠感などが報告されていますが、ヤッペ法と比較すると症状が軽い傾向にあります。
避妊効果の高さと副作用の少なさから、現在はノルレボやエラワンが主流の選択肢となっています。
ヤッペ法は4,000円~7,000円
ヤッペ法でアフターピルを処方してもらう場合、費用は4,000円〜7,000円程度です。
緊急避妊専用薬ではなく中用量ピルを代用する方法のため、薬剤費が抑えられています。
ヤッペ法は性交渉後72時間以内に中用量ピルを2回に分けて服用する方法です。
避妊効果は57%程度とされており、ノルレボやエラワンと比較すると効果は低くなります。
費用が安い点はメリットですが、副作用が出やすいというデメリットがあります。
特に吐き気や嘔吐の症状が強く出る方が多く、服用後に吐いてしまうと効果が十分に得られない可能性もあります。
現在はより効果の高い緊急避妊薬が普及しているため、ヤッペ法を第一選択とする医療機関は減少傾向にあります。
アフターピルは保険適用されず全額自己負担
アフターピルの処方にかかる費用は、保険が適用されず全額自己負担となります。
アフターピルは「避妊」を目的として使用されるため、病気の治療とはみなされないことが理由です。
通常の診療であれば3割負担で済むところ、アフターピルの場合は10割を自分で支払う必要があります。
風邪などで医療機関を受診したときと比べて「高い」と感じるかもしれませんが、保険が適用されていないためです。
診察料・処方料・お薬代のすべてが自費となるため、事前に総額を確認しておくと安心でしょう。
医療機関によっては初診料や再診料が別途かかる場合もあるため、問い合わせ時に確認しておくことをおすすめします。
アフターピルはどこで買ったらいい?
アフターピルを入手する際は、信頼できる場所で正規品を購入することが最も重要です。
緊急避妊という目的上、効果が確実に期待できるお薬を安心して服用できる環境を選ぶ必要があるためです。
購入先を選ぶ際の基準として、以下の4点を意識するとよいでしょう。
正規品を取り扱っている医療機関や薬局であること
避妊効果の高いアフターピル(ノルレボ・エラワン)を処方していること
プライバシーが守られる環境であること
自分がアクセスしやすい方法であること
価格だけで判断するのではなく、安全性と確実性を重視して選ぶことが大切です。
急いでいる状況だからこそ、冷静に信頼できる入手先を見極めてください。
安くても個人輸入サイトはやめよう
海外の個人輸入サイトでは安価なアフターピルが販売されていますが、利用は避けるべきです。
個人輸入サイトで流通しているお薬には、偽造品や粗悪品が紛れ込んでいるリスクがあるためです。
見た目は本物と区別がつかなくても、有効成分が含まれていなかったり、不純物が混入していたりする可能性があります。
効果のないお薬を服用してしまうと、避妊に失敗するだけでなく健康被害につながる恐れもあります。
正規ルートで購入するより安く見えても、結果的に大きなリスクを抱えることになりかねません。
緊急避妊という重要な場面だからこそ、医療機関や正規の薬局から入手することを強くおすすめします。
ノルレボもしくはエラワン取扱いのあるクリニックを選ぼう
アフターピルを処方してもらう際は、ノルレボまたはエラワンを取り扱っているクリニックを選ぶと安心です。
これらのお薬は緊急避妊専用に開発されており、ヤッペ法と比較して避妊効果が高いためです。
ヤッペ法は費用が抑えられるメリットがありますが、避妊成功率は57%程度にとどまります。
ノルレボは72時間以内、エラワンは120時間以内の服用で高い効果が期待でき、副作用も比較的軽い傾向にあります。
クリニックや病院によって取り扱っているお薬の種類や価格はさまざまです。
複数の医療機関を比較して、自分に合った選択肢を見つけてみてください。
プライバシーを重視したいならオンライン診療がおすすめ
誰にも知られずにアフターピルを入手したい場合は、オンライン診療が適しています。
自宅から受診でき、医療機関や薬局で人と顔を合わせる必要がないためです。
オンライン診療では親の同意が不要なクリニックも多く、未成年の方でも自分の判断で処方を受けられる場合があります。
配送時も品名を伏せた状態で届けてくれるサービスが多いため、家族に知られたくない方にも配慮されています。
エニピルでは、処方前に専門スタッフへピルや妊娠に関する相談ができる体制が整っています。
不安なことを事前に確認したうえで処方を受けられるため、初めての方でも安心して利用できるでしょう。
よくある質問
アフターピルの価格や購入方法について、多くの方が疑問を抱えています。
ここでは、よく寄せられる質問とその回答をまとめました。
アフターピルは1回いくらですか?
アフターピルは1回あたり8,000円〜15,000円程度が相場です。
お薬の種類や入手先によって価格が異なり、ヤッペ法であれば4,000円〜7,000円程度で処方を受けられる場合もあります。
保険が適用されない自由診療のため、医療機関ごとに価格設定が異なる点を把握しておいてください。
診察料や配送料が別途かかる場合もあるため、事前に総額を確認すると安心です。
アフターピルは男が払うもの?
アフターピルの費用をどちらが負担するかに決まりはなく、当事者間で話し合って決めるものです。
避妊は双方に関わることであり、費用負担についても話し合いができる関係性が望ましいでしょう。
実際には女性が全額負担しているケースも多いですが、パートナーと分担するカップルもいます。
費用の問題で服用が遅れることがないよう、まずは入手を優先し、負担については後から相談する方法もあります。
アフターピルは性行為の何時間後に飲む?
アフターピルは性交渉後、できるだけ早く服用することが重要です。
ノルレボ錠は72時間以内、エラワン錠は120時間以内の服用で効果が期待できます。
服用が早いほど避妊効果は高まり、24時間以内であれば95%以上の効果があるとされています。
時間が経つほど効果は低下するため、迷っている時間があれば早めに医療機関へ相談してください。
産婦人科でアフターピルだけもらえますか?
産婦人科ではアフターピルのみの処方を受けることが可能です。
他の診察や検査を受けずに、緊急避妊の相談と処方だけを目的として受診しても問題ありません。
予約なしで対応している医療機関もありますが、事前に電話で確認しておくとスムーズです。
「アフターピルの処方を希望している」と伝えれば、必要な対応をしてもらえます。
アフターピルはマツキヨで売っていますか?
マツモトキヨシをはじめとする一般的なドラッグストアでは、アフターピルは販売されていません。
アフターピルは医師の処方が必要な医薬品であり、市販薬として購入することはできないためです。
一部の薬局で試験販売が行われていますが、対象店舗は限られており、全国的に普及している状況ではありません。
確実に入手するためには、医療機関を受診するかオンライン診療を利用してください。

