アフターピルの代わりになるものは市販である?市販実施店舗の一覧もご紹介
「アフターピルの代わりになるものは市販で買えないのか」「薬局で手軽に購入できる緊急避妊薬はないのか」と考えている方もいるのではないでしょうか。
結論から言うと、アフターピルの代わりになるお薬は存在せず、市販でも購入することはできません。
緊急避妊効果を持つのはアフターピルのみであり、他のお薬やサプリメントで代用することは不可能です。
ただし2023年から一部の薬局・ドラッグストアで試験販売が始まっており、条件を満たせば処方箋なしでアフターピルを購入できる店舗も存在します。
本記事ではアフターピルの代わりになるものがない理由、試験販売を行っている薬局の一覧、市販で購入する際の注意点について詳しく解説していきます。
アフターピルの入手方法を探している方はぜひ参考にしてください。
アフターピルの代わりになるもの(薬)は存在しないため市販でも買えない
アフターピルの代わりになるお薬は存在せず、市販でも購入することはできません。
緊急避妊効果を持つのはアフターピル(緊急避妊薬)のみであり、他のお薬やサプリメントで代用することは不可能です。
インターネット上では「ビタミンCを大量に摂取すると避妊できる」「低用量ピルを複数錠飲めば代わりになる」といった情報が出回っていることがありますが、これらは医学的根拠がなく危険な行為です。
低用量ピルを複数錠服用する方法(ヤッペ法に近い形)は過去に行われていたこともありますが、副作用が強く避妊効果も低いため現在は推奨されていません。
自己判断で低用量ピルを緊急避妊目的で服用することは絶対に避けてください。
緊急避妊が必要な場合は、必ず医師の診察を受けてアフターピルを処方してもらうことが大切です。
アフターピルの代わりになるものが市販されない理由
アフターピルは日本では処方箋が必要なお薬に分類されており、代わりになるものも含めて市販されていません。
これにはいくつかの理由があります。
悪用される可能性がある
アフターピルが市販されない理由のひとつに、悪用される可能性への懸念があります。
性行為を強要した側がアフターピルを購入して被害者に服用させるといったケースが想定されています。
DVや性暴力の加害者が証拠を隠滅するために利用する恐れがあるという指摘もあるのです。
また市販化されると避妊を軽視する風潮が広がり、コンドームなどの継続的な避妊方法が疎かになるのではないかという意見もあります。
こうした懸念から日本では長らく市販化が見送られてきました。
ただし海外では多くの国でアフターピルが市販されており、悪用のリスクよりも緊急時にアクセスできるメリットのほうが大きいという見解もあります。
日本でも2023年から試験販売が始まり、市販化に向けた検討が進められています。
医師から説明を受けて適切に使用しないといけないため
アフターピルは医師から適切な説明を受けて正しく使用する必要があるお薬です。
服用のタイミングや副作用、服用後の注意点など、理解しておくべき情報が多くあります。
72時間以内や120時間以内といった時間制限があること、服用後2時間以内に吐いてしまうと効果が低下すること、服用後の性行為には効果がないことなど、知らないと避妊に失敗してしまうリスクがあります。
また性感染症の予防にはならないことや、継続的な避妊には低用量ピルが適していることなども医師から説明を受ける必要があります。
持病がある方や他のお薬を服用している方は飲み合わせの確認も必要です。
こうした理由から、医師の診察を経て処方される仕組みが維持されています。
ただしオンライン診療が普及した現在では、自宅にいながら短時間で診察を受けてアフターピルを届けてもらうことも可能になっています。
アフターピルの市販について
日本ではアフターピルは原則として医師の処方が必要ですが、2023年から一部の薬局で試験販売が行われています。
条件を満たせば処方箋なしでアフターピルを購入できる店舗も存在します。
アフターピルは2025年現在一部薬局・ドラッグストアで市販で購入できる
2025年現在、厚生労働省の調査研究事業に参加している一部の薬局・ドラッグストアでは処方箋なしでアフターピルを購入できます。
この試験販売は2023年11月28日からスタートしており、全国約200店舗程度の薬局が参加しています。
購入できるアフターピルは72時間用のレボノルゲストレル錠のみで、120時間用のエラは対象外です。
価格は7,000円〜9,000円程度に設定されている店舗が多いとされています。
薬剤師による説明を受けた上で購入する形になるため、医師の診察は不要ですが一定の手続きは必要になります。
試験販売はあくまで調査研究を目的としたものであり、正式な市販化ではない点に注意が必要です。
参加店舗は今後増減する可能性があるため、最新情報を確認してから来店することをおすすめします。
アフターピルが購入できる薬局・ドラッグストア一覧
試験販売に参加している薬局・ドラッグストアは厚生労働省の特設サイトで確認できます。
参加店舗は全国に分布していますが、都市部に集中している傾向があり地方では近くに対象店舗がないケースも少なくありません。
主な参加チェーンとしてはウエルシア、スギ薬局、サンドラッグ、ココカラファインなどの一部店舗が挙げられます。
ただし同じチェーンでも全店舗が参加しているわけではなく、店舗ごとに異なるため事前に確認が必要です。
マツモトキヨシ(マツキヨ)は試験販売に参加していないため、購入することはできません。
厚生労働省の「緊急避妊薬販売に係る環境整備のための調査事業」のページで参加薬局の一覧が公開されています。
最新の参加店舗リストはこちらのページから確認できるため、来店前に必ずチェックしてください。
参加店舗であっても在庫がない場合や営業時間外の場合は購入できないため、電話で確認してから来店することをおすすめします。
市販でアフターピルを買うときの注意点
試験販売を行っている薬局でアフターピルを購入する場合はいくつかの条件や手続きがあります。
通常の市販薬を購入するときとは異なるため、事前に条件を確認しておくことが大切です。
調査研究を目的とした試験販売のため、アンケートや研究への参加同意が必要
試験販売は厚生労働省の調査研究事業として行われているため、アンケートへの回答と研究への参加同意が必須です。
この試験販売はアフターピルの市販化に向けた安全性や有効性を検証する目的で実施されています。
購入時には調査研究に関する説明を受けた上で同意書への署名が求められます。
またアフターピル服用後にはフォローアップのアンケートに回答する必要があります。
アンケートでは服用後の体調変化や副作用の有無、妊娠の有無などについて質問されます。
研究への参加に同意できない場合は試験販売でアフターピルを購入することはできません。
個人情報は適切に管理されるため安心して参加できますが、こうした手続きが面倒に感じる方もいるでしょう。
公的身分証明書が必須
試験販売でアフターピルを購入する際には公的な身分証明書の提示が必須です。
運転免許証、マイナンバーカード、パスポート、健康保険証などの本人確認書類を持参する必要があります。
身分証明書がない場合は購入できないため、来店前に必ず準備してください。
本人確認は年齢や身元を確認するために行われます。
身分証明書のコピーを取られることはありませんが、薬剤師が目視で確認します。
顔写真付きの身分証明書があるとスムーズに手続きが進むでしょう。
身分証明書を忘れてしまった場合は一度帰宅して取りに行くか、他の入手方法を検討する必要があります。
16歳未満は購入不可
試験販売では16歳未満の方はアフターピルを購入することができません。
年齢制限は安全性の観点から設けられており、この条件は例外なく適用されます。
16歳未満でアフターピルが必要な場合は産婦人科やレディースクリニックを受診するか、オンライン診療を利用する必要があります。
一部のオンライン診療サービスでは保護者の同意があれば16歳未満でも処方を受けられる場合があります。
年齢を偽って購入しようとしても身分証明書で確認されるため購入することはできません。
困っている場合はひとりで抱え込まずに信頼できる大人や医療機関に相談してみてください。
16-17歳の人は保護者の同伴が必要
16歳〜17歳の方が試験販売でアフターピルを購入する場合は保護者の同伴が必要です。
未成年者が単独で来店しても購入することはできないため、保護者と一緒に薬局を訪れる必要があります。
保護者が同伴できない場合や保護者に知られたくない場合は試験販売を利用することが難しくなります。
そのような場合はオンライン診療を利用するのがおすすめです。
エニピルなどの一部のオンライン診療サービスでは18歳未満でも保護者の同伴なしで処方を受けられる場合があります。
プライバシーを守りながらアフターピルを入手したい場合はオンライン診療を検討してみてください。
病院の受診が難しい場合はオンライン診療がおすすめ
試験販売を行っている薬局が近くにない場合や、条件を満たせない場合はオンライン診療がおすすめです。
オンライン診療を利用すれば自宅にいながら医師の診察を受けてアフターピルを届けてもらえます。
24時間対応しているサービスもあり、深夜や週末でもすぐに診察を受けられます。
試験販売では72時間用のレボノルゲストレル錠しか購入できませんが、オンライン診療なら120時間用のエラも処方してもらえます。
72時間を過ぎてしまった場合や時間に余裕を持ちたい場合はオンライン診療でエラを処方してもらうのがよいでしょう。
バイク便を利用すれば対象エリア内で最短1時間で届けてもらえるサービスもあり、急いでいる方でも対応できます。
アフターピルでオンライン診療がおすすめな理由
オンライン診療にはいくつかのメリットがあり、特に忙しい方や人目が気になる方におすすめです。
ここではオンライン診療がおすすめな理由について解説していきます。
直接病院に行かなくて済む
オンライン診療なら自宅や外出先から診察を受けられるため、直接病院に行く必要がありません。
産婦人科に行くのは心理的なハードルが高いと感じる方も多いでしょう。
待合室で知り合いに会ってしまうリスクもなく、プライバシーが守られます。
スマートフォンやパソコンがあればどこからでも診察を受けられるため、移動時間や交通費もかかりません。
届くお薬も「サプリメント」や「雑貨」と記載されるため、家族に見られてもバレにくい配慮がされています。
人目を気にせずに診察を受けたい方にはオンライン診療が向いているでしょう。
24時間やっているクリニックもあり、受診しやすい
オンライン診療には24時間対応しているサービスがあり、深夜や早朝でも診察を受けられます。
産婦人科は土日休診や診療時間が限られているところが多く、仕事や学校で忙しい方には受診が難しいことがあります。
週末に避妊に失敗してしまった場合、月曜日まで待っていると72時間を過ぎてしまうこともあるでしょう。
エニピルは24時間365日診療に対応しており、LINEで問診に回答すれば最短30分以内に医師から電話がかかってきます。
いつでも好きなタイミングで診察を受けられるため、時間を気にせずに利用できます。
未成年でも受診しやすい
オンライン診療は未成年でも利用しやすいサービスです。
試験販売では16歳未満は購入できず、16〜17歳は保護者の同伴が必要ですが、オンライン診療ではこうした制限がない場合があります。
エニピルでは18歳未満でも保護者の同伴なしで処方を受けられるため、親に知られたくない学生さんでも利用しやすいでしょう。
保険証を使わない自由診療のため、保険の明細が届いて親にバレるリスクもありません。
電話での診察なので顔を見られる恥ずかしさもなく、リラックスして受診できます。
比較的値段が安い
オンライン診療は対面診療と比較して値段が安い傾向があります。
対面の産婦人科ではノルレボが15,000円〜20,000円程度で処方されることが多いですが、オンライン診療では8,000円〜12,000円程度で処方されることもあります。
エニピルでは72時間用のレボノルゲストレル錠が9,900円(税込)、120時間用のエラが10,978円(税込)で処方されており、診察料も無料です。
送料は550円(税込)のため、総額でも10,000円〜12,000円程度に抑えられます。
コンビニ後払いにも対応しているため、クレジットカードがなくても利用できます。
【エニピルの料金体系】
| 項目 | エニピル |
|---|---|
| レボノルゲストレル(72時間用) | 10,978円(税込) |
| エラ(120時間用) | 10,978円(税込) |
| 診察料 | 無料 |
| 送料 | 550円(税込) |
| 支払い方法 | クレジットカード・コンビニ後払い |
まとめ
アフターピルの代わりになるお薬は存在せず、緊急避妊効果を持つのはアフターピルのみです。
日本ではアフターピルは原則として医師の処方が必要ですが、2023年から一部の薬局で試験販売が行われています。
試験販売で購入する場合はアンケートへの回答、身分証明書の提示、年齢制限など条件があるため事前に確認が必要です。
試験販売で購入できるのは72時間用のレボノルゲストレル錠のみで、120時間用のエラは対象外です。
近くに対象店舗がない場合や条件を満たせない場合はオンライン診療がおすすめです。
オンライン診療なら24時間対応、自宅で完結、未成年でも利用しやすい、値段が安いといったメリットがあります。
アフターピルは早く服用するほど効果が高まるため、迷っている時間があれば今すぐ行動してください。

