アフターピル後に消退出血がこない!考えられる理由と正しい対処法
アフターピルを服用した後に「消退出血が来ない」と不安を感じている方は多いのではないでしょうか。
消退出血は避妊が成功したサインのひとつとして知られているため、出血がないと「妊娠してしまったのでは」と心配になるのも無理はありません。
しかし消退出血は全員に起こるわけではなく、出血がなくても避妊が成功しているケースは珍しくありません。
消退出血の有無だけで避妊の成否を判断することは難しいため、正しい知識を持って対処することが大切です。
本記事ではアフターピル服用後に消退出血が起こらない理由、いつまで様子を見るべきか、妊娠検査薬を使うタイミングについて詳しく解説していきます。
消退出血が来なくて不安を感じている方はぜひ参考にしてください。
消退出血がなくても「避妊失敗」と決まったわけではない
消退出血が来ないからといって、避妊に失敗したと決まったわけではありません。
消退出血は避妊成功のひとつの目安として知られていますが、出血がなくても避妊が成功しているケースは多くあります。
消退出血が起こるかどうかは個人差が大きく、体質や服用したタイミングによっても異なります。
「出血がない=妊娠した」と考えて過度に心配する必要はありません。
ただし不安な場合は妊娠検査薬で確認するか、医師に相談することをおすすめします。
避妊に成功していても消退出血が起こらないケースもある
避妊に成功していても消退出血が起こらないケースは珍しくありません。
消退出血はアフターピルに含まれるホルモン成分の影響で子宮内膜が剥がれ落ちることで起こる出血です。
しかし子宮内膜の厚さや服用したタイミングによっては、目立った出血が起こらないこともあります。
排卵前にアフターピルを服用した場合は子宮内膜がまだ厚くなっていないため、消退出血が起こりにくい傾向があります。
また出血があっても量が少なすぎて気づかないケースや、おりものに混ざって見逃してしまうケースもあるでしょう。
消退出血がなくても予定通りに生理が来れば避妊は成功していると考えられます。
出血の有無だけで判断せず、生理が来るかどうかも合わせて確認することが大切です。
アフターピル服用後に消退出血が起こらない時に考えられる理由
アフターピル服用後に消退出血が起こらない理由はいくつか考えられます。
排卵前に服用したため
排卵前にアフターピルを服用した場合、子宮内膜がまだ十分に厚くなっていないため消退出血が起こりにくいことがあります。
排卵を抑制する形で避妊効果が発揮された場合は、子宮内膜が剥がれ落ちる必要がないため出血が見られないのです。
出血量が少なく気づかなかったため
消退出血の量は個人差が大きく、ごく少量で終わる方もいます。
おりものに少し血が混じる程度だと気づかないこともあるでしょう。
トイレットペーパーで拭いたときに薄いピンク色や茶色がついていた程度であれば、消退出血として見逃している可能性があります。
生理周期の影響
アフターピルを服用したタイミングが生理直後だった場合、子宮内膜が薄い状態のため消退出血が起こりにくいことがあります。
また生理周期が不規則な方は消退出血のタイミングも予測しにくくなります。
体質的な要因
体質によっては消退出血が起こりにくい方もいます。
過去にアフターピルを服用した際も消退出血がなかった方は、体質的に出血が起こりにくい可能性があります。
消退出血が来ない…いつまで様子を見るべきか?
消退出血が来ない場合、いつまで様子を見ればよいのか不安になるでしょう。
消退出血は服用後数日〜3週間程度で起こることが多いとされています。
服用後1週間程度で出血がなくても、まだ焦る必要はありません。
2週間経っても消退出血がない場合は、生理予定日まで待ってみましょう。
生理予定日前後に通常の生理が来れば、避妊は成功していると考えられます。
生理予定日から1週間以上過ぎても生理が来ない場合は、妊娠検査薬を使用して確認することをおすすめします。
3週間経っても消退出血も生理も来ない場合は、妊娠の可能性を確認するために行動を起こしましょう。
妊娠検査薬を使うべきタイミング
妊娠検査薬は性行為から3週間以上経過してから使用すると正確な結果が出やすいとされています。
早すぎるタイミングで検査しても正確な結果が得られないことがあるため、焦らずに待つことが大切です。
生理予定日から1週間以上過ぎても生理が来ない場合は、妊娠検査薬を使用してみてください。
妊娠検査薬は薬局やドラッグストアで購入でき、価格は数百円〜千円程度です。
朝一番の尿を使用すると精度が高くなるため、検査のタイミングに注意しましょう。
説明書をよく読んで正しい方法で使用することが大切です。
検査結果が陰性であれば妊娠していない可能性が高いですが、不安が残る場合は数日後に再度検査するか医師に相談してください。
こんな時は迷わず産婦人科へ!受診をおすすめするケース
以下のような症状がある場合は、迷わず産婦人科を受診することをおすすめします。
激しい腹痛がある場合
通常の生理痛を超えるような激しい腹痛がある場合は、子宮外妊娠などの可能性も考えられます。
我慢せずに早めに受診してください。
大量の出血がある場合
通常の生理より明らかに多い出血が続く場合は、何らかの異常が起きている可能性があります。
発熱を伴う場合
出血とともに発熱がある場合は、感染症などの可能性が考えられます。
妊娠検査薬で陽性が出た場合
妊娠検査薬で陽性が出た場合は、正確な診断を受けるために産婦人科を受診しましょう。
3週間以上経っても生理が来ない場合
消退出血も生理も来ない状態が3週間以上続く場合は、妊娠の可能性やホルモンバランスの乱れを確認するために受診をおすすめします。
不安を抱えたまま過ごすよりも、早めに受診して専門家に相談するほうが精神的にも楽になるでしょう。
妊娠検査薬が【陽性】だった場合に落ち着いて次にすべきこと
妊娠検査薬で陽性が出た場合、まずは落ち着いて行動することが大切です。
陽性が出たからといって焦って判断を急ぐ必要はありません。
産婦人科を受診する
最初にすべきことは産婦人科を受診して正確な診断を受けることです。
妊娠検査薬は稀に偽陽性を示すこともあるため、医療機関で確定診断を得ることが重要です。
尿検査や血液検査、超音波検査などでより正確に妊娠の有無や妊娠週数を確認できます。
信頼できる人に相談する
ひとりで抱え込まずに、信頼できる親やパートナー、友人に相談することも大切です。
特にパートナーは当事者のひとりであり、一緒に今後のことを考える責任があります。
すぐに話せない場合でも、誰かに話を聞いてもらうことで気持ちが楽になることがあるでしょう。
相談窓口を活用する
周囲に相談できる人がいない場合は、妊娠相談ほっとラインなどの相談窓口を活用してください。
匿名で相談でき、今後の選択肢や利用できる支援について情報提供してもらえます。
どのような選択をするにしても、まずは正確な情報を得てから冷静に判断することが大切です。
妊娠検査薬が【陰性】なのに生理も来ない場合にすべきこと
妊娠検査薬で陰性が出たのに生理も来ない場合は、いくつかの可能性が考えられます。
検査のタイミングが早かった可能性
性行為から3週間未満で検査した場合は、正確な結果が出ていない可能性があります。
数日〜1週間後に再度検査してみてください。
ホルモンバランスの乱れ
アフターピルの影響でホルモンバランスが一時的に乱れ、生理周期が変化している可能性があります。
通常は1〜2周期で元に戻ることが多いですが、しばらく様子を見ても改善しない場合は医師に相談しましょう。
ストレスの影響
アフターピルを服用するような状況では精神的なストレスを感じていることも多いでしょう。
ストレスは生理周期に影響を与えることがあり、生理が遅れる原因になることがあります。
1週間後に再検査する
陰性でも生理が来ない場合は、1週間後にもう一度妊娠検査薬で検査してみてください。
それでも陰性で生理が来ない状態が続く場合は、産婦人科を受診してホルモンバランスや他の原因を調べてもらうことをおすすめします。
「消退出血」「生理」「着床出血」の違いとは
消退出血、生理、着床出血は似ているようで異なる出血です。
それぞれの特徴を理解しておくことで、自分の体に起こっている変化を把握しやすくなるでしょう。
消退出血
消退出血はアフターピルに含まれるホルモン成分の影響で子宮内膜が剥がれ落ちることで起こる出血です。
服用後数日〜3週間程度で見られることが多く、避妊成功のサインのひとつとされています。
出血量は通常の生理より少ないことが多く、期間も短い傾向があります。
色は鮮やかな赤色から茶色っぽい色までさまざまです。
通常の生理
通常の生理は毎月の排卵後に妊娠が成立しなかった場合に子宮内膜が剥がれ落ちることで起こる出血です。
予測される生理予定日前後に起こり、出血量や期間は個人によってほぼ一定です。
アフターピル服用後は生理周期が乱れることがあり、予定日より早くなったり遅くなったりする場合があります。
着床出血
着床出血は受精卵が子宮内膜に着床する際に起こる出血で、妊娠のサインのひとつです。
受精後7〜14日頃に起こることがあり、生理予定日の数日前に見られることが多いとされています。
出血量はごく少量で数日で終わることがほとんどです。
色はピンク色や茶色っぽいことが多く、鮮やかな赤色になることは少ないでしょう。
着床出血は全員に起こるわけではなく、妊娠していても出血がないケースのほうが多いです。
【消退出血・生理・着床出血の比較】
| 種類 | タイミング | 出血量 | 期間 | 色 |
|---|---|---|---|---|
| 消退出血 | 服用後数日〜3週間 | 少ない〜中程度 | 2〜3日程度 | 赤〜茶色 |
| 通常の生理 | 生理予定日前後 | 個人差あり(一定) | 3〜7日程度 | 赤色 |
| 着床出血 | 生理予定日の数日前 | ごく少量 | 1〜2日程度 | ピンク〜茶色 |
よくある質問
消退出血がない代わりに、生理のような出血があった場合、それは消退出血とみなせますか?
アフターピル服用後に生理のような出血があった場合、それが消退出血なのか通常の生理なのかを区別することは難しい場合があります。
服用後数日〜2週間程度で出血があった場合は消退出血の可能性が高いでしょう。
生理予定日付近で通常の生理と同じような出血があった場合は、通常の生理として捉えて問題ありません。
いずれにしても出血があれば避妊が成功した可能性が高いと考えられます。
過去にアフターピルを服用した際も消退出血がなかったのですが、体質的に出にくいことはありますか?
体質によっては消退出血が起こりにくい方もいます。
過去に複数回アフターピルを服用して毎回消退出血がなかった場合は、体質的に出血が起こりにくい可能性があるでしょう。
消退出血が起こるかどうかは子宮内膜の厚さや服用タイミングにも影響されるため、個人差が大きいのです。
消退出血がなくても生理が予定通りに来れば避妊は成功していると考えられるため、過度に心配する必要はありません。
医師に相談すべき目安はありますか?
以下の場合は医師に相談することをおすすめします。
アフターピル服用後3週間以上経っても消退出血も生理も来ない場合、妊娠検査薬で陽性が出た場合、激しい腹痛や大量の出血がある場合、発熱を伴う場合などは早めに産婦人科を受診してください。
また不安が強くて日常生活に支障が出ている場合も、医師に相談することで安心を得られることがあります。
消退出血の代わりにおりものが増えたのですが、これは避妊成功のサインですか?
おりものが増えただけでは避妊成功のサインとは言い切れません。
アフターピル服用後はホルモンバランスの変化によっておりものの量や質が変化することがありますが、これは避妊の成否とは直接関係ありません。
避妊が成功したかどうかを確認するには、消退出血や生理の有無を確認するか、妊娠検査薬を使用するのが確実です。
おりものの変化だけで判断せず、適切なタイミングで妊娠検査薬を使用することをおすすめします。
まとめ
消退出血がなくても避妊に失敗したとは限らず、出血がなくても避妊が成功しているケースは珍しくありません。
消退出血が起こるかどうかは個人差が大きく、排卵前に服用した場合や体質的に出血が起こりにくい方もいます。
服用後3週間経っても消退出血も生理も来ない場合は、妊娠検査薬を使用して確認しましょう。
妊娠検査薬は性行為から3週間以上経過してから使用すると正確な結果が出やすいとされています。
激しい腹痛や大量の出血がある場合、妊娠検査薬で陽性が出た場合は迷わず産婦人科を受診してください。
消退出血、生理、着床出血はそれぞれ特徴が異なるため、出血のタイミングや量を確認することが大切です。
不安を感じたらひとりで悩まずに医師に相談することをおすすめします。

