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アフターピル(緊急避妊)の効果と服用方法、副作用は?

ピル

避妊に失敗してしまった際に頼れる「アフターピル」。でも実際の効果や服用方法、副作用など気になることがたくさんありますよね。

この記事では、アフターピルについて知っておくべき基本情報から、正しい服用タイミングや注意点まで詳しく解説します。

自身の健康とプライバシーを守るための知識を身につけて、もしもの時に備えましょう。一人で悩まずに、信頼できる情報を手に入れることが大切です。

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アフターピル(緊急避妊薬)とは

ここでは、アフターピルの概要について説明します。アフターピルの定義から、必要となる状況、避妊成功率、位置づけまで詳しく解説していきます。

アフターピルの定義

アフターピルとは、避妊に失敗した際に服用する事後的な妊娠防止薬のことを指します。性交渉後の服用により、妊娠の確率を大幅に低下させることができます。

ただし、アフターピルは緊急避妊手段であり、通常の避妊法の代替にはなりません計画的な避妊を心がけ、避妊の失敗時や無防備な性交渉後の補助的な手段として使用するべきです。

アフターピルが必要な状況

以下のような状況において、アフターピルの服用を検討する必要があります。

  • コンドームの破損や脱落
  • 避妊薬の服用忘れや服用ミス
  • 性犯罪被害
  • 避妊をせずに性交渉を行ってしまった場合

性交渉から72~120時間以内にアフターピルを服用することで、高い避妊効果が期待できます。できるだけ早期の服用が重要であり、性交渉から時間が経過するほど避妊成功率は低下します。

アフターピルの位置づけ

アフターピルは、あくまでも緊急避妊の手段であり、通常の避妊法の代替ではありません。定期的なピル服用やコンドームの使用など、確実な避妊法を優先すべきです。

また、アフターピルは性感染症の予防効果はありません。性感染症のリスクを避けるためには、コンドームの使用が不可欠です。アフターピルと併用することで、より安全で効果的な避妊が可能となります。

アフターピルの効果

ここでは、アフターピルの効果についてご説明します。アフターピルがどのように妊娠を防ぐのか、詳しく見ていきましょう。

アフターピルの主な作用

アフターピルの主な作用は、排卵を抑制・遅延させることです。性交渉後、できるだけ早めにアフターピルを服用することで、卵子の放出を阻止し、受精や着床を防ぎます。

また、アフターピルは子宮内膜の状態を変化させ、受精卵の着床を阻害する働きもあります。これらの作用により、性交渉後の妊娠リスクを大幅に減らすことができるのです

レボノルゲストレル製剤の効果と特徴

日本で承認されているアフターピルの主成分は、レボノルゲストレルという合成プロゲスチンです。レボノルゲストレル製剤は、性交渉後72時間以内の服用で効果を発揮します。

レボノルゲストレルは、主に排卵を抑制・遅延させる作用があります。性交渉後すぐに服用することで、妊娠の可能性を最大95%減らすことができます。ただし、時間が経つほど効果は低下していきます。

ウリプリスタル酢酸エステル製剤(エラワンスプリング)の効果と特徴

ウリプリスタル酢酸エステル製剤は、性交渉後120時間(5日)以内に服用できる新しいタイプのアフターピルです。商品名はエラといいます。

ウリプリスタル酢酸エステルは、レボノルゲストレルよりも効果時間が長く、妊娠阻止率は95%以上とされています。排卵抑制効果が高く、着床阻害作用もあるため、より確実な避妊が期待できます。

ただし、日本ではまだ承認されていないため注意が必要です。今後の動向に注目しましょう。

アフターピルの正しい服用方法

ここでは、アフターピルを適切に使用するための基本的な知識をお伝えします。

アフターピルを服用するタイミング

アフターピルは性行為後できるだけ早く服用するのが基本です。性交渉から24時間以内の服用が最も効果的で、この場合の妊娠阻止率は約95%と言われています。

ただし、72時間以内であれば一定の効果が期待できるため、できる限り早く服用するようにしましょう。

また、ウリプリスタル酢酸エステルを含むアフターピルであれば、性交渉から120時間(5日)以内の服用で高い避妊効果を発揮します。

アフターピルの用法・用量

アフターピルは通常、1回1錠を経口投与します。服用のタイミングを逃さないよう、常に手元に置いておくことをおすすめします。

また、アフターピルは空腹時に服用すると吐き気などの副作用が出やすくなるため、食後の服用が推奨されています。

なお、アフターピルの効果を最大限に引き出すためには、添付文書の指示に従って正しく服用することが不可欠です。

服用時の注意点

アフターピルを服用する際は、以下の点に注意が必要です。

  • 授乳中の方は、服用後24時間は授乳を控えましょう。母乳中に薬が移行する可能性があるためです。
  • 服用日と服用後24時間はアルコールの摂取を避けてください。薬の吸収や代謝に影響を及ぼす恐れがあります。
  • 肝機能障害、重度の心臓・腎臓疾患のある方は服用前に医師に相談しましょう。

また、アフターピルはあくまで緊急避妊薬であり、計画的な避妊の代わりにはなりません。適切な避妊法の実践が大切です。

アフターピル服用による副作用

ここでは、アフターピル服用による主な副作用とその対処法について詳しく見ていきましょう。

副作用の症状と対処法

アフターピル服用後の副作用への対処法を以下にまとめました。

副作用 対処法
吐き気・嘔吐 服用後は安静にし、水分を少しずつ摂取します。症状が改善しない場合は医療機関へ相談を。
頭痛 市販の鎮痛剤で対処可能ですが、症状が強い場合は医療機関へ相談しましょう。
不正子宮出血 アフターピル服用後1~2週間程度で起こる可能性があります。通常の生理と異なる出血があれば医療機関へ相談を。
下腹部痛 鎮痛剤での対処が可能ですが、強い痛みが続く場合は医療機関へ相談しましょう。
乳房の張り感やしこり 症状が数日以上続く場合は医療機関での診察を受けましょう。

これらの副作用は一般的に軽度であり、数日以内に自然に解消されます。しかし、症状が重篤であったり長期間続く場合は、医療機関への相談が必要です。

服用不可の条件と注意が必要な人

特定の健康状態にある方は、アフターピルの服用に注意が必要です。以下の条件に当てはまる方は、服用前に医療機関での相談が不可欠です。

  • 肝機能が低下している方
  • 妊娠中の方
  • 心臓や腎臓に疾患のある方
  • 血栓症の既往歴がある方
  • 重度の片頭痛がある方

上記の条件に当てはまる方がアフターピルを服用すると、重篤な健康被害につながる恐れがあります。事前の医療機関への相談を怠らないようにしましょう。

アフターピル服用後の生理への影響

アフターピルを服用した後、生理への影響を心配される方は多いでしょう。ここでは、服用後に起こりうる変化について詳しく説明していきます。

服用後の出血(消退出血)について

アフターピルを服用すると、1〜2週間後に不正出血(消退出血)が起こる可能性があります。これは、ホルモンバランスの変化によって引き起こされる正常な反応です。

消退出血の量や期間は人によって異なりますが、通常の生理より少なく、短い傾向にあります。出血が数日続いても心配する必要はありません。

ただし、出血が重度の場合や、2週間以上続く場合は医療機関への相談が必要です。まれに、アフターピルが原因で重篤な副作用が起こることがあるためです。

消退出血への対処法としては、鎮痛剤の服用や、下腹部を温めるなどの方法が有効です。不安な場合は、産婦人科医に相談することをおすすめします。

消退出血と月経の違い

アフターピル服用後の消退出血と通常の月経は、似ていますが異なるものです。以下の表で、両者の違いを比較してみましょう。

消退出血 月経
ホルモンバランスの変化で起こる 排卵後、妊娠が成立しなかった場合に起こる
出血量が少なく、期間が短い 出血量・期間は個人差がある
生理周期には影響しない 生理周期の一部である

消退出血は一時的な現象であり、次の生理には影響しないことがポイントです。

生理周期への影響

多くの場合、アフターピルの服用が長期的な生理周期に影響することはありません。ただし、服用後の出血がいつまで続くかは個人差があるため、次の生理が遅れる可能性はあります。

アフターピル服用から1ヶ月以内に生理が来ない場合は、妊娠の可能性を考え、医療機関で検査を受けることが大切です。

なお、頻繁なアフターピルの使用は、ホルモンバランスに影響を与える可能性があります。避妊法として定期的に用いるのは避け、あくまで緊急時の使用に留めましょう。

月経周期が乱れるなどの症状が続く場合は、早めに産婦人科を受診し、適切な治療を受けることが重要です。オンライン診療「エニピル」なら、忙しい女性でも相談しやすいでしょう。

服用後の妊娠の可能性

アフターピルは高い確率で妊娠を防ぎますが、100%の避妊効果があるわけではありません。服用タイミングが遅れたり、飲み忘れたりすると、避妊効果が減少します。

アフターピル服用後も基礎体温測定を続け、高温期が18日以上続く場合は妊娠の可能性があります。妊娠の兆候がある場合は、早めに検査を受けましょう。

予期せぬ妊娠のリスクを避けるためにも、可能な限り早めのアフターピル服用を心がけることが大切です。もし服用が遅れそうな場合は、医療機関に相談するのがよいでしょう。

アフターピルに関するよくある質問

アフターピルについて、ここでは代表的な質問をピックアップし、詳しく解説していきましょう。

アフターピルの入手方法

まず、アフターピルを手に入れるためには医療機関での処方箋が必要不可欠です。インターネットでの通販はオンライン診療を行っているなど、信頼できる業者を選びましょう

婦人科や産婦人科などで医師の診察を受け、状況を正直に伝えることが重要です。医療従事者はプライバシーを厳守し、適切な判断のもとアフターピルを処方してくれます。

一部の自治体では、保健所や緊急避妊薬の無料配布拠点などでも入手可能な場合があります。まずは居住地の保健所に問い合わせてみるのも一案でしょう。

アフターピルと他の薬の相互作用

アフターピルと他の薬が相互作用を起こす可能性があることは留意すべきポイントです。特に避妊効果に影響を与えかねない薬剤については、十分な注意が必要不可欠と言えるでしょう。

代表的な薬剤としては、抗てんかん薬、リファンピシン、セイヨウオトギリソウ含有食品などが挙げられます。これらの薬はアフターピルの血中濃度を低下させ、避妊効果を減弱させる恐れがあります。

服用中の薬がある場合は、必ず医師に申告し、指示を仰ぐことが重要です。医療従事者が薬の種類や服用状況を把握したうえで、適切なアドバイスを提供してくれるはずです。

アフターピルの頻繁な使用

アフターピルをむやみに頻繁に使用することは推奨できません。あくまで緊急時の補助的な避妊法という位置づけであり、通常時の避妊手段とはみなせないのです。

服用のしすぎは女性ホルモンのバランスを乱し、生理不順や不正出血などを招くリスクが高くなります。また、避妊効果の低下や、長期的な健康被害の可能性も完全には否定できません。

避妊をより確実なものにするためには、低用量ピルの服用コンドームの使用を日常的に行うことをおすすめします。正しい知識をもってアフターピルに向き合っていきましょう。

アフターピルの使用方法・注意点のまとめ

この記事では、アフターピルの効果や服用方法、副作用などについて詳しく解説しました。避妊に失敗してしまった際の緊急避妊法として、アフターピルは非常に有効な選択肢です。

  • アフターピルは性交渉後72~120時間以内の服用で高い避妊効果を発揮する
  • レボノルゲストレル製剤とウリプリスタル酢酸エステル製剤の2種類がある
  • 主な作用は排卵抑制・遅延、受精卵の着床阻害など
  • 服用後は吐き気や不正出血などの副作用が起こる可能性がある
  • 生理周期への影響は一時的で、通常通り避妊を継続することが大切

いざという時のために、正しい知識を身につけ、適切な対処法を心得ておくことが重要です。もしアフターピルの服用を検討している場合は、一人で悩まずに産婦人科医に相談しましょう。

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