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排卵痛とは?子宮内膜症とその症状や原因、対処法を解説

生理

強い腹痛や痛みを伴う排卵痛に悩まされていませんか?

排卵痛は、子宮内膜症の代表的な症状の一つです。

子宮内膜症は、子宮内膜組織が子宮以外の場所で異常増殖する病気で、強い痛みや不妊の原因にもなります。

この記事では、「排卵痛と子宮内膜症との関係は?」「どのような症状があるの?」「どう対処すればいいの?」といった疑問にお答えします。

排卵痛や月経痛でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

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排卵痛とは?

排卵痛は、排卵期に下腹部や腰に感じる痛みのことをいいます。

多くの女性が経験する症状の一つで、鎮痛剤が必要なほどの強い痛みを感じることもあります。

排卵痛の特徴

排卵痛の特徴は以下の通りです。

  • 排卵前後1-2日に起こる強い腹痛や腰痛
  • 片側の卵巣周辺に限局した痛み
  • 排卵期以外には症状がない

排卵痛の具体的な症状は以下の通りです。

  • 下腹部や腰の鈍痛、重圧感
  • 排卵側の卵巣周辺の鋭い痛み
  • 吐き気や頭痛を伴うこともある
  • 痛みが数時間から1-2日続く

痛みの程度には個人差があり、日常生活に支障をきたすほどの強い痛みを感じる人もいます。

排卵痛と月経痛の違い

排卵痛と月経痛は似ていますが、いくつかの違いがあります。

排卵痛 月経痛
起こる時期 排卵期(生理の中間) 月経開始前後
痛みの部位 片側の下腹部や腰 下腹部全体
痛みの性質 鋭痛、限局的 鈍痛、広範囲
持続時間 数時間から1-2日程度 数日間

このように、排卵痛は排卵期の下腹部や腰の片側における、短期間の激しい痛みが特徴的です。

一方、月経痛は月経に伴う下腹部全体の鈍い痛みが数日続きます。

排卵痛が起こるメカニズム

排卵期には、成熟した卵胞が破裂して卵子が放出されます。

その際、卵胞液や少量の出血が腹腔内に漏出し、周囲の組織を刺激することで痛みが生じると考えられています。

さらに、排卵時にはプロスタグランジンというホルモンが分泌され、子宮収縮を引き起こします。

この子宮収縮も排卵痛の原因の一つとされています。

また、子宮内膜症など、骨盤内の炎症性疾患がある場合は、排卵痛がより強く感じられることがあります。

子宮内膜症では、子宮内膜組織が骨盤内に異所性に存在するため、排卵の刺激により痛みが増強されるのです。

子宮内膜症とは?

子宮内膜症とは、本来子宮内膜にのみ存在するはずの子宮内膜組織が、子宮以外の場所で異常増殖する病気です。

主に骨盤内の臓器に広がりますが、まれに遠隔臓器にも発生することがあります。

また、排卵痛は子宮内膜症の代表的な症状の1つとされています。

子宮内膜症の発生部位

子宮内膜症は、以下のような部位で発生することが知られています。これらの部位に異常な子宮内膜組織が生育することで、さまざまな症状を引き起こす可能性があります。

  • 卵巣の内側・表面:卵巣チョコレート嚢胞(子宮内膜症性嚢胞)を形成することがあります。濃い茶色の古い血液が貯留し、激しい痛みや不妊の原因となることがあります。
  • ダグラス窩:骨盤腔内の子宮と直腸の間の空間で、痛みや癒着の原因となることがあります。性交痛や月経痛の主要な発生部位の一つです。
  • 子宮筋肉間(腺筋症):子宮の筋層内に子宮内膜組織が侵入し、月経痛や過多月経の原因となります。子宮が腫大し、慢性的な痛みを引き起こすことがあります。
  • 腹膜表面:腹腔内の臓器を覆う膜に子宮内膜組織が付着し、癒着や痛みを引き起こすことがあります。腸管や膀胱周辺にも影響を与える可能性があります。

子宮内膜症の主な症状

子宮内膜症には、以下のような特徴的な症状があります。

1. 排卵痛

  • 排卵前後1-2日の強い腹痛
  • 鎮痛剤が必要なほどの痛み

2. 月経痛

  • 20代後半から始まり、年々痛みが増強
  • 通常の鎮痛剤でコントロール困難

3. その他の特徴的症状

  • 月経前の持続的下腹部痛
  • 性交痛(特に腟奥)
  • 月経中の下痢・軟便
  • 過多月経
  • 排便痛

3つ以上の症状が重複する場合は受診が推奨されます。

また、生理痛が日常生活に支障をきたす場合も要注意です。

子宮内膜症の診断

子宮内膜症の診断において、症状の特徴に着目することが重要です。

以下のような症状が複数見られる場合は、子宮内膜症の可能性が高まります。

  • 生理痛が日常生活に支障をきたすほど強い
  • 年々痛みが増強してきている
  • 3つ以上の特徴的な症状が重複している

これらの症状に当てはまる場合は、早めに婦人科を受診し、専門医に相談することをおすすめします。

専門医による診察と検査

子宮内膜症の確定診断には、専門医による詳細な診察と検査が必要です。

主な診断方法は以下の通りです。

  • 問診と内診による症状の確認
  • 経腟超音波検査による子宮や卵巣の観察
  • MRI検査による骨盤内の詳細な観察
  • 腹腔鏡検査による直接的な病変の確認(確定診断)

これらの検査結果を総合的に判断し、子宮内膜症の重症度や広がりを評価します。

早期発見・早期治療が重要なので、症状が気になる方は専門医に相談しましょう。

子宮内膜症と不妊の関連

子宮内膜症は、不妊との関連が指摘されている病気の一つです。

実際、子宮内膜症患者の約50%が不妊を合併しているとの報告があります。

不妊でお悩みの方は、子宮内膜症の可能性も視野に入れて、婦人科専門医に相談することが大切です。

排卵痛と子宮内膜症への対処法

子宮内膜症の早期発見・早期治療のためには、症状の継続的な観察と記録が重要です。

排卵痛や月経痛の程度と頻度を日記などに記録しておくと、診断や治療方針の決定に役立ちます。

鎮痛剤の使用と注意点

排卵痛や月経痛が強い場合、一時的に鎮痛剤を使用することを推奨します。

ただし、長期的な使用は避け、医師の指示に従って適切な量を服用することが大切です。

鎮痛剤だけでは痛みのコントロールが難しい場合は、他の治療法の検討が必要です。

医師と相談して、最適な方法を選択しましょう。

ホルモン療法の選択肢

子宮内膜症の治療には、ホルモン療法が有効です。

黄体ホルモン(プロゲステロン)卵胞ホルモン(エストロゲン)の作用を調整することで、症状の改善が期待できます。

低用量ピルや黄体ホルモン製剤、GnRHアゴニストなどの選択肢があり、個々の患者に合わせた治療法が選択されます。

手術療法の適応と種類

内膜症病巣が広範囲に及ぶ場合や、ホルモン療法で十分な効果が得られない場合には、手術療法が検討されます。

病巣を切除したり、癒着を剥離したりすることで、症状の改善が期待できます。

手術療法には、腹腔鏡下手術と開腹手術があり、患者の状態や病巣の広がりに応じて、適切な方法が選択されます。

生活習慣の改善とセルフケア

子宮内膜症の症状は、生活習慣の改善によっても軽減できる可能性があります。

バランスの取れた食事、適度な運動、ストレス管理などが重要です。

また、体を温めることで血流を促進し、痛みを和らげる効果が期待できます。

腹部を温めるホットパックの使用や、半身浴などを試してみましょう。

専門医への相談と定期的な検診の重要性

子宮内膜症は早期発見・早期治療が重要な病気です。

症状が気になる場合は、婦人科専門医に相談することで適切な診断と治療方針の提案を受けることができます。

症状がない場合でも、年に1回は婦人科検診を受けて、子宮や卵巣の状態をチェックしましょう。

定期的な検診は、病気の早期発見につながります。

排卵痛と子宮内膜症に関するまとめ

この記事では、排卵痛と子宮内膜症の関係や、その症状、原因、対処法などについて解説しました。

  • 排卵痛は子宮内膜症の代表的な症状の一つ
  • 子宮内膜症は、子宮内膜が子宮以外の場所で異常増殖する病気
  • 3つ以上の特徴的な症状が重複する場合は受診が推奨される
  • 子宮内膜症は不妊の原因にもなるため、早期発見・早期治療が重要
  • 治療には、ホルモン療法や手術療法などの選択肢がある

症状が気になる方は、婦人科専門医に相談することをおすすめします。

症状がない場合でも、年に1回は婦人科検診を受けて、子宮や卵巣の状態をチェックしましょう。

定期的な検診は、病気の早期発見につながります。

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